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シリーズ 橋下「行革」の現場を行く



第2回 財政再建 府民生活切り捨て次々

 昨年12月、大阪市キタのオフィス街。「どこの学校もつぶさんといて!ウチら学校好きやねん」と、1000人近い府内私立高校生と保護者らの声が寒風にも負けず響きました。橋下徹府知事が狙う私学助成の削減継続や過剰な競争教育のあおりによる「学校つぶし」を撤回するよう求めたパレードです。
 橋下知事による府政運営は2月で4年目です。高支持率とは裏腹に知事が推し進めてきたのは、「財政難」を口実に教育・福祉・文化などの府民生活をこれまで以上に切り捨てる施策の数々でした。

2300億円の削減

 就任後すぐに打ち出した「財政再建プログラム(案)」では、府民生活に関わる約2300億円もの予算削減を強行(2008〜10年度)。府立高校では350人いた教務事補助員の制度を廃止、中小企業振興予算のものづくり支援は、07年度知らl0年度までで56%も削減しています。
 池田市での児童殺傷事件(01年6月)などを契機に府の補助金で設置を進めた学校警備員も、使い道を定めない交付金(10年度で廃止)にしたため、一部自治体で廃止する動きが出ています。
 福祉分野では、福祉・障害者団体への運営補助金や、高齢者用の住宅改造への助成制度を廃止しました。府の独自施策で、高齢者の介護予防や生きがいづくりに大きな役割を果たしている「街かどデイハウス」(09年度で府内108カ所・政令市と中核市を除く)の補助金は3分の1に削減。施設は08年度と比べ17カ所も減っています。(11年度から交付金化する予定)
 府北部の街かどデイハウスの施設長は「運営が不安定になっていて担い手づくりが難しいのが一番の悩み」と苦慮します。「他府県ではしていない施策だからこそ守ってほしいのに切り捨てるなんて…。怒りを覚える」

開発増の狙い

 橋下知事は文化施策にも刃を向けました。児童文学の収集・保存・研究機関としてつくられた国際児童文学館の統合・廃止、府立青少年会館の廃止、大阪センチュリー交響楽団への補助金削減(11年度に廃止)−です。
 昨年1月に府立中央図書館(東大阪市)に移転された児文館の資料をめぐっては、寄贈した児童文学研究者や作家らが返還を求め大阪地裁に提訴しています(09年3月)。原告のひとりで「大阪国際児童文学館現地存続・再生を求める会」世話人の田丸信堯さんは「資料とともに移転させた専門職員は3年間の期限付き雇用の2人だけで、人件費は1.5人分。ガイド役のプロを切り捨てたらせっかくの資料が"積ん読"状態になり、府民財産が死蔵されかねない」と、機能低下や体制不備を指摘します。
 昨年10月、橋下知事は財政再建プログラム案の後継計画として「財政構造改革プラン(案)」(11年度から3年間)を策定。さらなる府民生活切り捨てをすすめる内容です。
 田丸さんは語ります。「最大の無駄遣いであるWTC(大阪ワールドトレードセンタービルディング)に府庁が移るのにもさらに税金がかかる。大型開発など無駄な公共投資を増やす狙いも見えます。"再建"になっていないし、結局は府民不在で自分の考えを押し付けているだけです」


「しんぶん赤旗」2011年1月12日付より


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