今年1月、太田知事はマスコミのインタビューに対して、府立高校の授業料引き上げや、(保護者負担で)エアコンの導入を決めたことを自らの実績と言い、「『痛み伴う受益』を福祉にも広げていかなければ」と語りました。
 この言葉通り、府は老人医療費助成制度(65〜69歳)の廃止や障害者・母子家庭医療費助成制度の改悪を計画し、「遠からず(具体案を)示すつもり」と知事自身が公言しました(03年2月)。この改悪が進めば約42万5000人(01年度実績)が影響を受けることになり、府政をめぐる大きな焦点になっています。
第2回 府民犠牲と不正の解体すすめた4年間 

 
《財プロの3年間で府民向け施策約2,300億円削減》

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   太田府政は2000年2月に発足しました。それまでの2年間、前横山府政が発表した「財政再建プログラム案」によって、老人医療制度など福祉・医療の切り下げが強行されました。太田知事はこの路線を引き継ぎ、府立高校の授業料の全国最高額への値上げを皮切りに、大阪の誇れる優れた府民施策をことごとく削減・廃止しました。(表1) 財プロの3年間(99年〜01年)で福祉、医療、教育、生活関連公共事業費の削減や公共料金の引き上げ、府単独加配の教員の削減などは2274億円にのぼっています。





《府政の解体ねらう行財政計画案》



 2001年9月に「大阪府行財政計画案」が策定されました。これは、財プロ路線でやり残した福祉・教育の徹底した切り捨てだけでなく、府が広域的、専門的に実施している施設・施策を根こそぎ削減し、府政の解体をねらうものとなっています。
 府立3大学の統合再編、身体障害者福祉センター付属病院の府立病院への統合を含む府立5病院の再編、さらに大学、病院各種研究所などの独立行政法人化、府立体育会館の民営化などが計画されています。
 とりわけ保健所支所(14ヵ所)の廃止が2004年度にも行われようとしていますが、食品衛生や、新型肺炎SARSをはじめ新たな感染症が社会問題になっているとき、公衆衛生の第一線の現場である保健所機能を縮小することは、時代の要請に逆らうものです。(表1)
《府営住宅建設戸数減らし道路維持管理費も削減》


   この4年間、生活関連公共事業予算も削減され続けています。2003年度の道路維持管理予算は98年度と比較して約10億円減となっています。また府道に歩道をつくってほしいという要望は各地で出されていますが、歩道建設は年平均7・5`程度で、歩道設置が必要な道路延長約1,400`に比べてあまりにも少なすぎます。
 今年5月に行われた府営住宅総合募集の平均応募倍率は12・8倍でした。それなのに、2001年から2005年までの5年間の府営住宅の建設計画は年間1,630戸程度で、その前の5年間の建設計画2,080戸(年間)から大きく後退しました。行財政計画案では府営住宅の新規供給は原則廃止し建て替えのみとされています。昨年10月から府営住宅の家賃減免制度が改悪されましたが、当時の府の試算によるとこれまで減免を受けていた世帯の9・3%が対象外になります。特に高齢者世帯では16・5%がはじき出され、府は減免総額で約30%削減するとしています。


《定時制高校の半減など高校つぶしを拡大》





 本年6月、府教育委員会は、「府立高校再編整備計画(全体計画)」素案を発表しました。(表2)
 これは、玉川、門真南、守口、八尾南、高槻南、上神谷、枚方西、加納各高校を校地ごと廃校に(枚方西及び加納高校は議会では未決定)するなど4年前からすすめている全日制普通科高校の統廃合計画に、工業高校や定時制高校を加えて、さらに大規模な高校つぶしに乗り出すものです。4年間の高校統廃合によって、普通科の受験競争は激化、校区内の普通科高校の減少で遠距離通学を強いられるなどの問題も出ています。今回の計画は30人学級実現への府民の願いに背を向け、学校の序列化、受験競争をますます激化させるものです。
《福祉医療制度守り、30人学級を》


 老人医療の廃止や高校つぶしを許すのか、それとも関空2期事業など無駄な巨大開発を中止して、福祉医療制度を守り、高校つぶし許さず30人学級実現の道を開くのかどうかは、知事選挙の重大な争点となります。老人・障害者・母子家庭医療助成に要する予算は府の歳出合計の1%以下、4年前の比率の半分程度です。(表3)
 真に府民に奉仕するあたりまえの府政に転換させるため、府民の大きな世論と運動を巻き起こそうではありませんか。

**続いて第3回をお読みください**





2003年8月17日付
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日本共産党大阪府議会議員団