大阪府は１７日、２０２２年度予算案を発表しました。
　吉村洋文知事は「命を守る最大限の感染症対策の推進」とするものの、コロナ対策の予算の多くは国の財政支出です。国からのお金が増えた結果、一般会計は３兆７７９８億円で前年度比１０７．７％。過去最大の予算規模となっています。
　検査拡大のための抜本的な予算増はなく、保健所への支援なども前年度並みです。地域医療構想にもとづく病床削減はさらにすすめ、府立病院機構の運営負担金を削減。高齢者等施設従事者の処遇改善は国基準のままです。
　子どもと教育をめぐっては競争を激化させる小学５・６年生の新学カテスト、中学生チャレンジテストを実施。府独自の３５入学級の拡大はありません。
　大阪市から移管される工業高校のうち３校を１校へ統廃合し、府立高校つぶしを推進。子どもの貧困緊急対策事業費補助金は２億５０００万円で前年度と同額です。
　一方、２０２５年大阪・関西万博推進へ、会場建設費や大阪メトロ中央線の輸送力増強費などに３４億円、カジノを中核とする統合型リゾート（ＩＲ）の大阪立地推進へ１億２０００万円などを計上。不要不急の淀川左岸線２期・延伸部の整備、なにわ筋線の建設、大阪モノレールや北大阪急行の延伸を盛り込んでいます。
　府民の運動と結んで、知的障害支援学校の大阪市西淀川区への新設、今後の支援学校整備への調査が盛り込まれています。