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府民福祉と府財政悪化招く決議は大阪の将来への禍根 共産党 宮原府議が談話

 日本共産党の宮原威府議は4日、「夢洲での万博開催は府民福祉と府財政を悪化させる―大阪の将来への禍根」とする談話を発表しました。
 経済界が会場建設費用の3分の1を負担することが国の閣議了解の条件となっていますが、企業の参加意向は18%〈昨年の調査)にすぎず、地下鉄中央線延伸などへの府と大阪市の負担割合は協議中、テロの危険性が増大するなかで警備費用も不明とし、「地元自治体の負担はさらに脹らむ可能性が高い」としています。3000万人の入場者見込みも今後人口減少と高齢化が進むなかで根拠がないとしています
 「健康・長寿」をテーマにしていることにも「強い違和感がある」と指摘。大阪府の平均寿命は男性41位、女性40位、1人当たりの介護費用は全国一というもとで、維新府政は子どもや高齢者の医療費助成の大改悪を計画し、特別養護老人ホームなどの予算を減らし、介護予防や検診もほとんど市町村任せだとしています。
 「お金がないという理由で健康・長寿の施策には背を向けながら万博には巨額を投じるのはまったく本末転倒」と批判。「府民・国民のお金を当てにし、多くの府民を不幸に陥れるカジノとの併設など言語道断」としています。
 大阪市のテクノポート計画や府のりんくうタウン、WTCビル買収(現・咲洲庁舎)など「破綻続きのベイエリア計画を無反省に続けること自体慎重であるべきだ」とし、「いまやるべきは子どもや高齢者の健康を守る事業、咲洲を含むベイエリア、大阪全体の防災、減災だ」と強調。決議は「府財政、府民の暮らしを破綻に導きかねない危険なものだ」としています。



「しんぶん赤旗」2016年11月5日付より

宮原議員の談話(全文)は次のとおりです。

夢洲での万博開催は、府民福祉と府財政を悪化させる-大阪府議会の誘致決議は大阪の将来への禍根

2016年11月4日
日本共産党大阪府議会議員 宮原 威

 本日、大阪府議会は、「『2025日本万国博覧会』の大阪誘致に対する決議」を、維新の会、自民党、公明党、民進党の賛成で可決した。

1.まず危惧されるのは、開催費用が想定以上に膨らむ事である。会場建設費は1,200〜1,300億円で、地元自治体400億円、国400億円、地元経済界400億円の割合で想定されている。しかし、安倍政権の働きかけもあり、関西財界トップは賛成しているものの、昨年のアンケートでは参加の意向を表明している企業は18%にすぎない。
 また、道路と橋の拡張40億円、地下鉄中央線の延伸640億円は府、大阪市の負担になると思われるが、負担割合は協議中とされている。さらに、IR―カジノを予定すれば30ヘクタールの埋め立てに50億円かかる。
 警備費も愛知万博と同様と府は言うが、2005年と2025年とでは、テロの危険性等も増大しており、比較できないし、愛知万博の警備費すら明らかにされていない。
 そもそも、3000万人の入場者見込みにも根拠がない。愛知万博を開いた中京圏より近畿圏の方が人口が多いというのが一つの根拠だが、愛知万博では、10歳から59歳までの入場者が76%余りを占める。
 2005年と2025年の大阪は、65歳未満の人は、約100万人減り、高齢者は80万人増える。
 全国的にも2005年より2025年は高齢化がすすみ、60歳未満の人は大きく減る。まして、大阪、新大阪、伊丹、関空などから夢洲への移動には、かなりの時間が予想されるが、計算すらされていない。
 国は、大阪が誘致に、議会も含めて手をあげた以上、経費が増えた分の多くは地元に押し付ける可能性が高い。松井知事の言う府200億円、大阪市200億円は膨らむ可能性がある。

2.健康、長寿をテーマにしていることにも、強い違和感がある。
 大阪府の平均寿命は男性が41位、女性は40位、一人当たりの介護費用は全国一である。
 維新政治は、子どもや高齢者の医療費助成を大改悪しようとしている。特別養護老人ホーム、街かどデイハウスの予算を削り、介護予防や健診もほとんど市町村任せである。お金がない、という理由で、健康、長寿の施策には背を向けながら、万博には巨額を投じる。まったく、本末転倒である。
 まして、府民、国民のなけなしのお金を当てにし、多くの人を不幸におとしいれるカジノとの併設など言語道断である。

3.もともと、大阪市のテクノポート計画や、府のりんくうタウン、WTC庁舎の買収など、破綻続きのベイエリア計画を無反省に続けること自体に慎重でなくてはならない。咲洲も45,000人の街を予定しながら27,000人にとどまっている。
 湾岸部の防災対策も急務だが遅れている。やるべき事は子どもや高齢者の健康を守る事業、咲洲を含むベイエリア、大阪全体の防災、減災などである。
 夢洲に巨費を投じる必要性はまったくないと言わざるをえない。今回の府議会決議は府財政、府民の暮らしの改善どころか、これらを破綻に導きかねない危険なものである。


   


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