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庁舎移転やめよ 大阪府議会 小松府議が要求

 開会中の大阪府議会で2日、日本共産党の小松ひさし府議が一般質問を行い、現庁舎のある中央区大手前のまちづくりや庁舎の旧WTCビル(住之江区・咲洲地区)への移転問題、国民健康保険、八尾市の地元問題などを取り上げました。
 旧WTCビルには府民など約20万人が訪れることになるにもかかわらず、咲洲地区への昨年度の企業誘致は1件、今年度はゼロ、同ビルのテナントの4分の1が撤退しました。
 小松府議は「需要がないということだ」と強調。府の資料でも、旧WTCビルを売却し、大手前で小規模庁舎を整備する方が全面移転より安く、「府民の利便性、防災面、大手前の歴史的文化的価値を生かす点で、現庁舎の耐震改修が優れている」と主張しました。
 橋下知事は「需要をつくるのが行政」と強弁。庁舎移転の是非はいっせい地方選挙で府民に問うとしました。
 国保問題で小松府議は、国保料の滞納者への資格証明書の交付について「生存権を奪うもので原則としてやめるべき」だとしたうえで、滞納世帯に占める交付割合が10%を超える市町村があることを示し、「すべての市町村の実態をつかみ、不適切な交付が行われている場合は府が指導を」と要求。福祉部長は「市町村に対して毎年調査を行っている」とし、不適切な交付に対しては「指導していく」と述べました。


「しんぶん赤旗」2011年3月5日付より

小松議員の代表質問の大要は以下の通りです。

 日本共産党の小松ひさしです。知事および理事者に質問します。

1 JR久宝寺駅南側への交番設置について

 まず最初に、JR久宝寺駅周辺には、4月から入居が始まる大規模マンションをはじめ、マンション群が林立しています。八尾市も副都心と位置付け、近隣の公園では、日曜の午後などに、たくさんの子ども連れやお年寄りなどがくつろいでいます。かつて、決算委員会でも要望しましたが、マンション影の特殊性への対応を含め、安全なまちづくりの面から交番設置が不可欠です。JR久宝寺駅は、八尾市内で唯一快速電車が止まり、昨年度実績でも、近鉄八尾駅、JR八尾駅についで乗降客が多く、間もなくJR八尾駅を抜くものと思われます。八尾市内主要駅で交番がないのはこの駅だけです。
 先日私がJR八尾駅での朝の宣伝の時、私の目の前5メートルのところでミニバイクの転倒事故が起こり、駅前交番と消防が機敏な対応をしてくれ、感謝しています。JR久宝寺駅南側への交番新設を求めますが、府警本部長の答弁を求めます。

2 自衛隊八尾駐屯地でのヘリコプター墜落事故について

 次に、自衛隊八尾駐屯地で昨年発生したヘリコプター墜落事故にかかわってです。私自身。昨年10月と今年2月、駐屯地に申し入れに行きました。周辺地域の住民は、自衛隊と共存してきました。ところが今回の事故は、ヘリコプターの整備終了を確認する試験飛行実施中に墜落したもので、「大事故」に区分され、搭乗者4名が重軽傷を負うとともに、機体が損壊し、重さ3.2キロの部品が500メートル離れた公園などに飛散しました。住民にけが人が出なかったことは不幸中の幸いですが、このような初歩的な事故を二度と繰り返さない再発防止策が欠かせません。報告書によると、機長は、事故を起こしたH型機に関して学科教育を受けたのみで、手順や操作について実体験していなかったとのことです。余りにも杜撰です。大阪府として、どのように認識し、対応してきたのか、危機管理監の答弁を求めます。

3 産業廃棄物処理場跡地に残存する産業廃棄物問題について

 次に、八尾市泉町の破産した産業廃棄物処理場・大願興産の残存する産業廃棄物を取り除く問題についてです。私自身が1998年からこの会社が排出するダイオキシンなどの被害の解決に取り組み、2月2日にも、大阪府の担当者、破産管財人とともに、現地調査に入りました。焼却炉については、10年以上前に休止し、一昨年3月破産したわけですが、大阪府をはじめ関係者の努力はあるものの、現在も約6千?の廃棄物が残っています。周辺住民は、火災発生、大気や土壌の汚染など、生活環境への危険性を速やかに取り除くことを求めています。そこで第1に、廃棄物の温度についての常時測定、大気および土壌について汚染がないのか測定するよう求めますが、どうですか。第2に、一部担保権者が廃棄物を取り除いた土地を切り離して売却する動きがあるようですが、そんなことになれば、残存する廃棄物の除去が遅れる危険性が大きくなります。地域住民の不安を取り除くため、大阪府はどのように対応しますか、環境農林水産部長の答弁を求めます。

4 国民健康保険一部負担金の減免の拡充、資格証明書の交付について

 次に、国民健康保険法第44条にもとづく一部負担金の減免についてです。1980年4月から始まった八尾市の制度は、生活保護基準の1.1倍を基準額としています。2009年度では、2835件、6937万5千円の減免総額です。所得の低い国保加入者の文字通り命のセーフティネットとしての役割を果たしています。私が直接お話を聞いた女性は、「この制度のおかげで、癌治療を受けられて、命が救われた」と涙を流して私の手を強く握り締めました。ただ、続けて、「6か月が終わったら、どうしたらいいのか途方に暮れています」とも語っておられました。日本共産党市会議員団は、制度の改善を求めて、現在6か月の適用期間を12か月、つまり通年に広げようと、幅広く市民のみなさんと運動しています。
 この制度にかかわって、わが党の国会質問を受けて、厚生労働省は昨年9月13日、都道府県知事あてに、災害・廃業・失業などで、収入が急減し、預貯金が生活保護基準の3か月以下の世帯のうち、一定の条件を満たす場合に減免の対象にする基準を示す通知を出し、減免額の2分の1を国が特別調整交付金で負担する方針を示しました。同時に、同日付けの事務連絡「Q&A」で、市町村の独自基準が国の新基準より狭い場合は減免対象を広げ、広い場合は減免対象を狭める必要がないとしています。
 そこで、昨年9月13日付け「通知」および「Q&A」についての知事の認識はいかがですか。
 また、この制度にかかわって、国が新基準を実効あるものとするよう特別調整交付金を増額するよう、国に働きかけることを求めますが、どうですか。
 次に、資格証明書の交付については、生存権を奪うもので原則としてやめるよう求めます。また、滞納世帯数に占める資格証明書交付割合が、堺市17.3%、寝屋川市16.3%、茨木市14.2%、枚方市10.4%など、実態を十分調べず機械的に交付しているのではないかと危惧されるほど高い市町村が見受けられますが、すべての市町村の実態をよくつかみ、不適切な場合には指導するよう求めますが、それぞれ知事の答弁を求めます。

5 大手前のまちづくりと府庁舎問題等について

 最後に、大手前のまちづくりと府庁舎問題などについてです。
 大手前のまちづくりについて、地元住民からは、府庁舎の旧WTCビルへの移転中止を求める陳情および府庁舎移転条例案が否決されているのに、府が咲洲庁舎への部局移転費用を出すのは違法だと監査請求が出ています。また、歴史研究者からのヒアリングの中でも、歴史的文化的価値の高さに焦点を当てた取り組みを望むものばかりで、ホテルやマンション、コンベンション機能をはじめとしたビジネス性に着目した府庁用地の活用は期待されていません。さらに、「土地利用基本計画(素案)」について公表された意見が2月17日現在で14件ですが、賛成はせいぜい2件に過ぎません。それぞれ府の認識はどうですか。
 また、大阪府の市場調査の結果は惨憺たるもので、オフィスにしろ医療機関にしろ、府が言ってきた大手前の開発計画に見通しがないことを示していますが、この事実は認めますか。
 第3に、府庁舎の旧WTCビルへの移転を煽った経済三団体は結局大阪府や大阪市の要望など意に介せず、サテライトさえ咲洲に動かさないままで、咲洲への企業誘致は昨年度は社会福祉施設1件に過ぎません。旧WTCビルのテナントの4分の1がすでに出て行っていることを代表質問で指摘しましたが、大阪府が旧WTCビル購入を決めた今年度の企業誘致実績は、どうだったのですか。
 第4に、わが党が求めて府が示した新しいシミュレーションにかかわって、旧WTCビルを売却する場合、小規模庁舎整備費は、半額の60億円以下で十分です。通勤手当では、平成21年度から53年度までの33年間で60億円の差が生まれ、土地活用収入を路線価に近い最大1u50万円と置いても、旧WTCビルを売却し、大手前で小規模庁舎を整備する方が、費用の面で40億円以上安くつき、優れています。府民の利便性、差し迫った東海・東南海・南海地震など防災面、大手前の歴史的文化的価値を生かすという側面でも現庁舎の耐震改修が優れています。旧WTCビルへの府庁舎移転は断念し、旧WTCビルは売却し、大手前への府庁舎機能の集約を図るべきだと考えますが、どうですか。それぞれ知事の答弁を求めます。



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