「大阪維新案」撤回  集会、デモに2600人

 「大阪維新プログラム案」と同案を盛り込んだ2008年度の本格予算案を審議する大阪府の臨時府議会が開会した1日、障害者団体や府民団体、労働者らのべ2600人が、府民施策切り捨ての「維新案」の撤回を求めて府庁近くで集会やデモ行進を行いました。日本共産党府議団がそれぞれ激励に参加。大型開発と同和の無駄遣いにメスを入れない「維新案」を批判し、府民の立場で論戦に全力をあげる決意を表明しました。


【障害者】
 障害者(児)を守る全大阪連絡協議会やきょうされん大阪支部など障害者関係団体8者こんだん会は大阪城公園の教育塔前で、1000人が参加して集会を開きました。「知事は障害者に配慮したというが、廃止・削減を予定していた施策のうち、いくつかを復活させたり実施時期を遅らせたにすぎない」と指摘。重度障害児をもつ母親は、命綱の医療費助成制度が改悪され窓口1割負担になれば命にかかわることになりかねないと訴えました。

 参加者は府庁周辺を「障害者のくらしをこわさないでください」とアピールしながら行進しました。


【府民要求連絡会】
 府民要求連絡会が行ったデモほ、「教育の予算削ってイチョウにライトアップ、なんでやねん」と府民ら500人が府庁前に声を響かせました。北大江公園内で開かれた集会では、約1.2メートルを「『悲』雇い止め非常勤職員」などと書いたプラカードを持って歩きました。

 デモに先立って大阪城公園内で開かれた集会では、年収が110万円しかないという『府立高校の教務補働事務員の女性が、「非正規のクビ切りを自由にする社会を許すわけにはいかない」と批判。来年度からの事務員廃止を掲げた「維新案」撤回を呼びかけました。


【府立学校の非常勤職】
 夕方の府庁玄関前。「維新案」が府立学校の教務事務補助員・非常勤補助員350人を今年度で廃止するとしていることに対し、大阪府立高等学校教職員組合が近畿や全国の支援もうけて400人の参加で「首切りを許すな」と集会を開きました。

 家庭科の補助員をしている女性は、子どもが高校1年生で親も養っているなかで簡単に首を切られることへの憤りを声を震わせながら語るとともに、卒業生や府民の支援が広がっていることを紹介。「子どもたち、教育、私たちの生活、みんなのためにがんばります」と決意を語り、大きな激励の拍手をうけました。


【労働者】
 夜は教育塔前で大阪労連が総決起集会を開催。府民犠牲の突破口としての全国に例を見ない人件費削減や非正規労働者の首切り攻撃は許せないと700人が参加。集会後、デモ行進しました。


2008年7月2日付「しんぶん赤旗」より