休園中の円学園幼稚園

「仮理事長は不適格」和田議員が選任見直し要求

府議会委


閉園になった円学園の竹見台幼稚園を視察する=(左から)阿部、和田両府議

     日本共産党の和田正徳府議は18日、府議会決算委員会で、吹田市を中心に父母や関係者が幼稚園再開に向けて運動を続けている学校法人円(まどか)学園の問題について質問しました。
 学校法人円学園が経営する吹田市の竹見台幼稚園は、理事長夫妻が理事会での正式な手続きをうけることなく行った、幼稚園の土地・園舎を担保にした関西興銀からの融資が滞り、差し押さえ、競売にあい、土地・園舎が次つぎ転売され休園に追い込まれました。府が、幼稚園の再開をめざす法人の理事からの申請で選任した特別代理人は、土地・園舎の処分禁止の措置を取っていませんでした。
 幼稚園再開に向けて運動を続けている父母や関係者の提訴を受けて、大阪高裁は2003年7月、土地・園舎の所有権を円学園名義に戻すこと、円学園は売却先の建設会社に売買金額を支払うことという判決を下しました。現在最高裁で上告審が行われています。
 府は8月、円学園問題を解決させるため特別代理人をつとめた弁護士を仮理事長に選任しました。
 和田府議は、選任された弁護士がほかの裁判で関西興銀から円学園の債権譲渡をうけた人物の法定代理人を務めていることを明らかにし、本幼稚園問題でも特別代理人としてその役割をはたしておらず、幼稚園の再開をめざす代表には不適格であり、理事長を選任しなおすよう求めました。
 府の井上博司私学課長は、「府が選任した弁護士が円学園の債権譲渡を受けた人物の法定代理人を務めていることは承知していない。代理人として役割を果たしているかどうかは、詳しくは存じ上げていない。仮理事長への選任は私立学校法に基づいて法人の適正化をはかるため選任したもの」などと、無責任な答弁を繰り返しました。
   吹田市で竹見台幼稚園再開のため取り組んでいる山本洋輔さんの話
 日本共産党が円学園問題を取り上げてくれてたいへん喜んでいます。府議会を傍聴して、府の無責任な態度に怒り心頭です。府が選任した円学園の仮理事長が、学園と利害が対立する当事者の弁護を担当したことを聞いて府はなんということをしてくれたのだという大きな疑念をいだきました。このうえは、大至急、新しい理事長を選任し直させて、幼稚園の再開に向け取り組みたいと思います。




2004年11月24日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団