続・ハンナン牛肉偽装  

癒着の構図<10>

系列会社元社員が語る

「やっぱり変やった」

写真

ハンナングループ企業事務所がある羽曳野市立南食ミートセンター






 
元会長の浅田満容疑者(65)が逮捕されたハンナングループではどんなことがおこなわれていたか−。系列の食肉会社元社員が自身の体験を本紙のインタビューに語りました。
牛肉偽装事件が表ざたになった今、あらためて「やっぱり変やった」と思うことがいろいろあります。一番印象に残っているのはBSE対策の国産牛肉買い取り事業開始(2001年10月26日)直前の出来事です。
 当時、私は大阪市内にあるハンナン系食肉会社の事務所で牛肉集配業務を担当していました。
 突然、ハンナングループの本拠地・羽曳野市にある本社から「BSE問題で在庫の国産牛肉を引き上げて検査することになった。今から引き取りに行かせる」という連絡が入ったんです。うちから持っていったのは、国産の和牛肉約10頭分(約1,500`c)。箱数で160箱ぐらいです。

 
箱に「済」シール


ところが、午後4時ごろに引き揚げてから2時間もたたないうちにその肉が戻ってきました。肉が同一のものであることは、箱にある商品番号などでわかりました。違っていたのは、すべての箱に「検査済」と印刷された金色で楕円(だえん)形のシールが張られていたことです。シールには検査機関名などは書いてありませんでした。
 検査時間があまりに早いので、「えらい簡単に検査できるんやなあ」などと同僚といぶかりながらも、いつものようにデパートの売り場にに出荷しました。
 その後、10月中は同様のシールを張った肉箱が本社から入荷され、11月ごろになって検査機関の発行した「検査済証明書」のコピーが張られた箱に変わりました。
 本来、引き揚げた肉は、すべて焼却処分にされたはずです。それが短時間で、「検査済」ということになって流通ルートに戻ってきたのはなぜか。あの「検査済」シールは、いったいなんだったんでしょう。
幹部逮捕は当然


浅田元会長ら幹部が逮捕されたとき、失礼だけど当然だと思いました。あの会社では、輸入肉を国産だと偽ったり、国産牛肉の産地を偽って安い肉を高級肉にするような不正はたびたびありました。自分自身がかかわったこともあります。
 BSE検査済証明書に産地が書かれていることを悪用して、高級肉産地の証明書を大量コピーして産地不明の肉に張り付けるという産地偽装もやられました。
 これは日本共産党の大沢たつみ参院議員が国会で追及しましたね。
 偽装事件摘発直後には、ハンナン関係者を名乗る人物から電話があり、「マスコミに何もしゃべるな」と口止めしてきました。今はそんな余裕もないのか、何もいってきません。
 ハンナングループの社員は、浅田容疑者が元会長といってもいまだに全権を握っていることはみんな知っています。政治家や部落開放同盟などと深いつながりをもっていることも承知していました。捜査はすすんでいるようですが、それだけでヤミがすべて明らかになるかどうかはわからない。日本共産党と「赤旗」が追求の先頭に立ってきたことはよく知っていますが、もうひとがんばりしてください。
(つづく)










2004年6月12日付「しんぶん赤旗」より
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日本共産党大阪府議会議員団