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最低賃金の引き上げと中小企業支援策の抜本拡充を求める意見書
物価高騰が国民・大阪府民の生活を圧迫し、中小企業に打撃を与え、地域経済を疲弊させている。とりわけ最低賃金近傍で働くパートや派遣、契約社員など非正規雇用やフリーランスなどの労働者の生活は深刻である。2025年の地域別最低賃金改定は、最高の東京で時給1,226円、大阪では1,177円、最も低い県では1,023円に過ぎない。毎日8時間働いても月15.3万~18.3万円(税込み)であり、最低賃金法第9条3項の「労働者の健康で文化的な最低限度の生活」を確保することはできない。労働者の暮らしを守り、日本経済の回復を進めるためには、最低賃金の抜本的改善等により賃金引き上げの動きを加速させ、国民の消費購買力を高め経済の好循環をつくる必要がある。
現在、政府は最低賃金の目標を示しておらず、改めて政府としての目標を示して取り組むことが求められている。
また、現行法では、「その地域の労働者の生計費と賃金、事業の支払能力」を考慮して最低賃金額を決めるとされており、最低賃金額が低い地域ほど、それまでの支払能力や冷え込んだ経済状況をもとに最低賃金額が決められ、新たに決定される最低賃金も低いままとなる。最低賃金の地域間格差をなくす全国一律へ法改正をおこなうことが喫緊の課題になっている。
同時に、昨年の企業倒産の7割以上を小規模事業者が占めていることが示すように、多くの中小企業が物価高騰の下で賃金を上げたくても上げられず、慢性的な人手不足に苦しんでいる。賃上げ実現のためには、中小企業への賃上げ支援を抜本的に強化することが不可欠である。
2025年の最低賃金改定では、発効日の大幅な“先送り”が急増し、近隣地方間で多大な格差を労働者に強いることになった。“先送り”なしに速やかに最低賃金引き上げが実施されるような制度改正も必要である。
よって政府及び国会は、下記の事項を速やかに実施することを求める。
記
1.最低賃金を直ちに全国で時給1700円以上とするとともに、政府としての最低賃金引き上げ目標を示し2000円を目指すこと。
2.最低賃金法を全国一律制度に改正すること。
3.中小企業の賃上げへの支援策を抜本的に拡充・強化すること。
4.最低賃金法第14条2項の「(公示の日から起算して30日を経過した日後の日であつて当該決定において別に定める日があるときは、その日)」という規定を削除し、「公示の日から起算して30日を経過した日」を発効日と限定すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
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