| 府議会さらに定数削減策動 維新 民意切り捨て・議会の機能低下
自民党と日本維新の会が民意切り捨てにつながる衆院議員定数の1割削減を狙う中、大阪府議会でもさらなる定数削減が狙われています。すでに大阪維新の会によって、かつて109あった議員定数は2011年に88へ、22年に79へ3割も削減され、「1票の較差」も拡大。議会機能の低下と「法の下の平等」への逆行が深刻な事態となっています。
維新与党ですでに3割減
小選挙区減らし適正な議員数確保すべき
大阪府議会は11月28日、議会改革検討協議会の第19回会議を際催しました。
同会合は公職選挙法に基づき、人口推計に基づく各選挙区の現状や1票の較差解消など、議員定数を巡る課題などを協議しています(非公開)。
日本共産党大阪府議団(石川たえ団長)は、総定数のさらなる削減はせず、適正な議員数を確保するよう主張。「無投票選挙区と死票を可能な限り減らし、多様な民意が反映されるべき」だとして、任意合区によって1人区2人区を減らし、選挙区間で生じる「1票の較差」は2倍未満にするべきだと求めています。
質疑時問が大幅減少 質問封じ動議さえも
日本共産党大阪府議団の調査によると、定数109の12年度の本会議と常任・特別委員会の質疑・質問時間は、計258時間でしたが、定数79の24年度は196時間と大幅に減少。常任委員会などで知事質問を行わない府議が増えるなど、「二元代表制」が十分に機能せず、知事提案議案への賛成議員の割合は12年度97.8%に対し、24年度は99.7%に達しました。
少数会派議員の権利が制限され、民主主義の根幹である議会の機能低下が浮き彫りになっています。本会議で代表質問を行える交渉会派は5人以上で、4人以下は、本会議の討論(議案への意見表明)も認められません。
万博建設費の2.5倍上振れ問題で23年に開かれた全員協議会では、少数会派の質疑を求めた共産党の動議を、維新などが反対し否決しました。
2011年の東日本大震災発生時、府議会は「災害対策調査特別委員会」を設置し、大阪府域の災害対策を提言しました。しかし20年のコロナ禍では、共産党が臨時議会の開催や特別委員会の設置を再三提案したにもかかわらず、実施されませんでした。
他にも、コロナ禍中での「都」構想住民投票強行のために、議会の質疑時間を削減しました。コロナ対策を審議する常任委員会会議中に、維新が質問終結の動議を出し、維新のみの賛成多数で可決。質問通告をしていた議員の権利を封殺する前代未聞の暴挙に出ました。
定数削減を何度も強行し、維新が知事と議会過半数を独占する中で、コロナ禍での急性期病床削減や、統一国保料の強行、府立高校つぶしやカジノ建設を強行するなど、多様な府民の声や願いが届かない府政になっています。
審議を形骸化させて悪政推進の突破口に
維新の府議会定数削減論は、根拠を示さず「人口10万人に1人」「全国一スリムな議会」と主張するなど、“削減先にありき”の暴論です。国会議員の10%削減も、「政治とカネ」の問題から国民の目をそらすとともに、国会審議を府議会のように形骸化させ、悪政を推進することが狙いです。
維新の会は年明けにも、さらなる府議定数削減を強行するのではないかと言われています。国会とともに府議会でも、議会制民主主義の根幹である選挙のあり方をゆがめる定数削減をストップする共同の取り組みが急がれます。
1人区比率全国一は大阪 選択の機会を奪う事態に
総務省の「都道府県議会制度研究会報告書」(2020年3月)は、都道府県議選の無投票当選の増加を問題視し、「1人区において無投票が顕著」だと指摘。「代表民主制の根幹に関わる問題であり、解消する方策が早急に必要」と明記しています。
大阪府議会にも、かつて議員定数を調査する「特別委員会」が設置され、当時58選挙区中33の1人区を可能な限り解消することで合意していました。
この議論を反故にしたのが維新の会です。公開の特別委員会を設置せず、交渉会派の維新、自民、公明3会派による非公開の「議会改革検討協議会」を設置。維新主導で定数削減を強行してきました。
大阪府議会の1人区は、定数109の時でさえ全選挙区の53%でしたが、定数79の現在は68%に増加。47都道府県の中で1人区の比率は最多です。
事実上の小選挙区制のもとで、19年府議選時には最大1.99倍だった.「1票の較差」は、23年には2.19倍に拡大しました。
無投票当選によって、多くの有権者が選択の機会を奪われていることも深刻です。11年府議選の無投票当選は2選挙区でしたが、19年は8選挙区に、23年は11選挙区に大幅に増えています。いずれも1人区と2人区です。
無投票の選挙区が増えたにもかかわらず、全得票数に占める死票の割合は減っていません。
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