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議事録


教育常任委員会(2018年5月30日) 石川たえ府議の質問

・森友学園に関する件について

◆(石川たえ君) 日本共産党の石川たえです。
 四人目になりますので重複する質問があるかと思いますが、その点は御容赦をください。森友学園問題についてお聞きをいたします。
 三月十九日の知事質問で、認可申請にかかわる資料の全部の公開を求めました。その後、大阪府から開示資料、そして五月二十三日には財務省から新たな資料開示がなされましたが、大阪府の開示資料は事実関係に関する部分も含め黒塗りが極めて多く、関連するものは全て出すと言われた知事の言葉とは正反対の隠蔽体質が明らかになったと言えます。同時に、大阪府が森友学園の認可に向けひたすら協力していった姿が浮かび上がっています。そこで、改めて何点かお聞きしたいと思います。
 大阪府が昨年出した検証報告では、近畿財務局との面談は六回、電話が六、七回というふうに記載をされていました。しかし、これ以外にも、先ほど来質問にもありましたが、十数回の電話でのやりとりや検証記録に載っていない近畿財務局との面談があったことが財務省の開示文書でも明らかになっています。なぜ検証報告の中に全ての面談、電話でのやりとりを載せなかったのか、お答えください。
◎教育総務企画課長(村田幸正君) 検証報告につきましては、関係職員からの事情聴取を行いまして、それをもとに取りまとめたものでございます。
◆(石川たえ君) 関係者から報告を聞いただけであったということですよね。
◎教育総務企画課長(村田幸正君) はい。
◆(石川たえ君) 文書等の確認はされてないんですか。
◎教育総務企画課長(村田幸正君) いわゆる国等との交渉記録の確認もいたしましたけれども、文書は残ってないということでございましたので、関係職員からの事情聴取を十分にやったということでございます。
◆(石川たえ君) 関係職員から十分にお聞きになったということですけど、十分にお聞きになった回数が、財務省から出た開示文書と大阪府の検証報告で全然違う回数が出ているんですよね。十分お聞きになっているのに全然違うというのは一体どういうことなんですか。
◎教育総務企画課長(村田幸正君) 関係職員には、一人当たり大体五時間から六時間ということでやっております。記録というのが残っておりませんでしたので、その辺については、私どもとしてできる限り事情聴取を行いまして、検証報告として取りまとめたということでございます。
◆(石川たえ君) 先ほど来質問にもありましたが、それではこの検証報告はもうやり直さないというお立場というふうに認識していいですか。
◎教育総務企画課長(村田幸正君) 先ほど来お答えさせていただいておりますけども、関係職員等の事情聴取をやりましたので、改めての調査検証というのは必要ないというふうに認識しております。
◆(石川たえ君) 私、その認識は絶対間違っていると思うんですよ。回数の違いだけではなくて、先ほど委員の御質問の答弁の中で、検証報告と財務省の開示文書の中に、抜けている部分はあるけどそごはないというふうに言われていたんですけど、この認識はやっぱり間違っていると私は思います。
 例えば財務省の開示文書を見ていると、平成二十六年十二月十八日、電話で、私学審議会で保留になりましたということを伝え、一月中にも臨時開催をしたいと考えている、こう十二月十八日にもう報告しているんです。翌十九日、絶対に大丈夫という裏づけがなければ私学審議会での認可適当の判断は難しい。そして、十二月二十二日、臨時私学審議会の開催日程について、一月二十八日ぐらいしかないと伝えているわけです。検証報告には、来訪日程調整のために電話のやりとり数回あり。でも、実際は、私学審議会が保留になりましたよ、次には一月にやりますよということを報告しているんですよね。来訪日程調整どころか、一月にやりますということもみずから進んで報告している事実が書かれているんですよ。なので、そごがないどころか、全然載ってないことが話しされていたというのが、財務省が出した開示文書で明らかになっていることですから、検証報告というのはやり直さないとだめだというふうに私は思います。
 昨年、私が、一月に臨時の私学審議会をやることは初めから決まっていたんじゃないですか、こういう質問をさせていただきました。このとき当時の課長は、資料の提出が森友学園からあったので一月に開催しました、こういうことを答弁として繰り返しておられました。しかし、この近畿財務局との電話のやりとりを見ていると、一月十四日までに資料の提出を求め、一月二十八日くらいには臨時私学審議会を開催する方向であると、こうはっきりと書いてあるんですね。一月にやるということは、資料が出たからやったんじゃなくて、やることはもう十二月十八日、十九日、二十二日の時点で、はっきり資料提出の期日まで決めて近畿財務局に報告しているんですよ。内容にそごがないどころか、大ありです。私学課の報告を最初からこの検証報告から省いたんじゃないですか。
◎私学監(橋本正司君) 臨時会の開催の件についてでございますけど、先ほど御答弁申し上げましたとおり、二十六年十二月の私学審の中で、早ければ一月にやるということは当時審議会で言及されております。ですから、そういう議論がございましたから、事務局として、資料が調えば一月にやると。日にちまで言っているじゃないかという御指摘ですけども、これにつきましては先ほど御答弁申し上げましたとおり、会長のスケジュール上の都合を事務的に連絡したということであって、最終的に資料が調って臨時審議会を開催するというふうに意思決定したのが一月の二十二日でございます。
◆(石川たえ君) 私、昨年も、十二月の私学審議会の議事録の中に、一月にやるってこの時点で書いてあるよ、一月にやることはこのときに決まってたんじゃないのというふうに質問しました。そのときに、資料の提出があったから一月に開催しました、その時点で一月にやろうとは思ってなかったというふうに御答弁されてたんですよ。されてましたよ。確認してください。--もうそれはいいです。
 そして、今、日程は会長の都合があってというふうにおっしゃいますけど、資料の提出の期日を一月十四日とはっきり記しているわけですよ。資料の提出は一月十四日までにやりなさい、この日までに出てくるんだったら、二十八日に会長の日程が合うからやりますよと森友側に通告しているということですよね。
 森友学園というところは、資料の提出が物すごく遅いんですよ。それは御存じだと思います。皆さんが一番よく知っておられると思います。財務省の記録を読んでいても、近畿財務局が森友学園さんに、もう一年も待ったのに必要な資料を出してこないんだったら、このお話は御破算ねということまで考えるぐらい、森友学園というところは資料が出てこないんですよ。なのに、十二月の私学審議会で保留になった、次は一月に出してね、十四日までやでと言うて、その間に年末年始も挟んで、その半月で森友学園が出してこれるなんていうふうに私学課が読むとは私は思えないんですよ。なのに、一月に臨時審議会をやらなあかん、やらなあかんから一月十四日までに出せ、会長は一月中はいつあいてるのというて聞いて、それで会長のあいている日程で一月にやりますよというふうに近畿財務局に報告していたというのが、財務省の開示資料の中で出てきているわけじゃないですか。
 だから、臨時審議会の日程は会長と最初から相談していたじゃなくて、この日にやる、一月にやる、必ず一月にやるという構えで私学課は話を進めていたんですよ。何でかというと、二月に国有財産審議会が決まっていたからです。そして、二月の国有財産審議会に絶対間に合わさないといけないという話を私学課と近畿財務局がやっている経過も財務省の交渉記録の中には出てきます。なので、一月にやることは最初から決まっていた。決まっていたのに、私には昨年、資料が出たからやったと。先ほども、資料が出たからやった、会長の日程が合うたからやったと言うてごまかしてはるんですよ。こんなふうにごまかしたらあかんと思いますけど、どう思いますか。
◎私学監(橋本正司君) この資料をよくごらんいただきたいんですけど、まず一月十四日といいますのは、事務局として、森友学園から出てきた資料、これは当然事務局として審査しないといけませんので、出てきてすぐ会長と相談するということではなくて、事務局としても一定精査といいますか審査しないといけません。会長と事前相談できるのが恐らく二十二日、ですからそれの一週間ぐらい前を期限にして、事務局としての審査時間を一週間設けたんじゃないかなと。これは申しわけありませんが推測でございますけども、そういうスケジュールを組むというのは、我々事務局として普通にやっていることでございます。
 初めに結論ありきじゃなくて、その十四日に出てきた資料が臨時審議会開催に耐え得る資料やというふうに判断したから、二十二日に会長に相談をして、それで開催通知を出したということだと思います。開催ありきということではなくて、一月十四日に出てきた資料が開催にたえ得るものだというふうに判断したからこそ、開催したんだというふうに思っております。
◆(石川たえ君) 開催に耐え得る資料は、じゃあ大阪府が開示してくれた資料の中に入ってましたか。
◎私学監(橋本正司君) 二十七年一月の臨時会の資料、「森友学園に対する確認結果について」というペーパー、それから児童数確保の見込み、こういった書類、当時森友から出てきた書類を開示させていただいていると思います。
◆(石川たえ君) 開示は黒塗りですから、財務省が出した開示文書は余り黒塗りがないんですけど、大阪府の開示文書はほとんど黒塗りなので、検証結果を出しましたというふうに幾ら言われても、それがどうなのという点検ができないぐらい黒くなっているので、そのことについてどうこう申し上げるつもりはありませんけれども、開催ありきではないというふうにおっしゃいますけれども、開催ありきでずっと話は進んでいたというのが、財務省の交渉記録と、そして財務省が本省とやっている法律相談記録の中に出てきますので、一月開催するということははっきり決まっていたんじゃないかなというふうに思います。
 森友学園が学校建設を進める上でハードルというのは幾つもありました。一つは認可基準の問題です。この認可基準緩和後、認可申請を出したのは森友学園だけです。森友学園のために認可基準は緩和されたと言っても過言ではありません。
 次に、認可申請を受理してもらい、審議会で認可適当答申を得るために乗り越えないといけないハードルは、負債比率が三〇%以下でないといけない、こういう問題でした。
 きょう資料を何点かお配りさせていただきました。資料一をごらんください。

資料1

資料2

資料3

資料4

資料5

 平成二十六年度当初の時点で、森友学園の負債比率は四四・四%です。これでは緩和した認可基準でも抵触をしてしまいます。負債比率を三〇%以下にするために森友学園はなりふり構わない取り組みを進めていきます。それをなぜ大阪府が疑問を持たずにうのみにしてきたのか、これが私の疑問です。
 まず、森友学園の財務状況についてお聞きをいたします。
 財務省開示文書の平成二十五年十一月十九日の応接記録で、私学担当者は、籠池氏が経営する学校法人籠池学園について、経営はさっぱり、開成幼稚園は閉園予定らしい、塚本幼稚園のほうも入園者が減少しているようである、籠池氏によると設置及び運営資金として十億程度必要であるが、六億円について籠池氏の親族に融通してもらい、不足はOBからの寄附や銀行借り入れ等を予定しているとのことであるが、非常に曖昧かつ実現性に乏しい計画--これは先ほど今西委員も言われていました--と言っています。当時の担当者がこう述べた、このことに間違いはありませんね。
◎私学課長(田中一人君) 平成二十九年四月の検証報告におけるヒアリングの中におきまして、当時の担当者が相談当初から御本人が異動するまでの間は、特に資金面がかなりふわっとした計画になっていたと答えておりまして、これと同趣旨の記録であると考えております。
◆(石川たえ君) じゃあ、実現性に乏しいと認識しておられたということでよろしいですか。
◎私学課長(田中一人君) まさに資金面でふわっとした計画なので、まだどういうふうになるのかというのもわからないということだったと思います。
◆(石川たえ君) ちょっと資料が飛びますが、資料四、二百六十八ページをごらんください。
 平成二十七年一月の臨時私学審議会資料として、先ほど私学監が言われていました確認結果、これが出されています。これは、私学課が作成した文書で間違いないということは先ほどの御答弁でわかりました。
 この中に、平成二十五年度末の流動資産二・四億円を超える借入金がある状況で、流動資産のほぼ全額を建設費用に充てる計画で法人運営上問題ないか確認と出てきます。この確認結果として、塚本幼稚園の経営は安定しており、小学校設立に影響が出る可能性は低いと記されています。
 先ほど申し上げた平成二十五年十一月の時点では、籠池学園の経営はさっぱりだった、塚本幼稚園も入園者は減少している、計画自体がふわっとしている、こういうふうに私学課が認識されていた。なのに、それがなぜこの一月の臨時審議会の資料としては安定的運営に変わっていったんでしょうか。
◎私学課長(田中一人君) ただいま御指摘のありました籠池学園でございますが、籠池学園は、籠池前理事長が運営いたします南港の開成幼稚園を設置する法人でございまして、これは森友学園とは別法人でございます。
 また、塚本幼稚園の入園者数は減少傾向にございましたものの、二百人前後で推移しておりまして、当該園を運営する森友学園の二十六年度以前三カ年の基本金の組み入れ前の消費収支は黒字であったものでございます。
◆(石川たえ君) 籠池前理事長が運営する籠池学園と森友学園の法人は違う、塚本幼稚園を運営する森友学園の消費収支は黒字だと、こういうことですね。
 資料一をもう一度見ていただいたらいいかと思いますが、塚本幼稚園の年度当初の負債比率は四四・四%です。流動資産は約二億四千百六万円、このときの借入金は約二億九千五百十二万円です。借入金のほうが多いわけです。平成二十六年の十二月の私学審議会でこのことを指摘している委員がおられます。借入金が今持っているものよりオーバーしているじゃないか、流動資産が何ぼあっても借り入れがあったら意味ないでと、こういう指摘をされているわけです。消費収支が幾ら黒字でも、新たな学校建設に乗り出せる状況ではない、これが私学審議会での委員の意見だったと思います。
 ところが、この現実性に乏しい森友学園の資産状況が劇的に好転をします。それが資料一の二十六年度末の資産予測にあります。この資産予測では、流動資産を見ると、申し上げたとおり年度当初の負債率は四四・四%です。これは認可基準にある負債比率三〇%以下のラインを超えて、森友学園はこの負債比率では認可申請を出すことはできません。これがその右側の欄、年度末予測を見ると負債期率が何と二六・八%まで下がります。認可基準クリアラインになっています。なぜか。寄附金二億八千五百万円が入る予測になっているからです。
 この寄附金二億八千五百万円の予測、これが負債比率を下げました。籠池氏も近畿財務局に、寄附金申込書を準備、資産要件も再評価が大阪府に認められた、平成二十六年度見込みの貸借対照表負債比率二四%を提出します、こう報告をしています。しかし、予測というのはあくまで予測です。入金されなければ意味はありません。だから、近畿財務局は平成二十六年の八月十二日、この日に寄附申し出の実現性について大阪府は一体どこまで確認するんですかというふうに私学課に問い合わせをしています。寄附申出書が書かれているのは八月二十一日です。このとき私学課は、印鑑証明を付した寄附金申出書が提出された場合、それ以上の追及は難しい、こういうふうに答えています。この寄附金を入るものと見込まなければ負債比率は下げられず、森友学園は認可基準に抵触する、こういう現実のもとで、寄附金が必ず入る、この寄附金申出書の実現性はある、こういうふうに私学課が判断した根拠を示してください。
◎私学課長(田中一人君) 平成二十六年十月の申請段階におきまして、寄附予定者から寄附申込書が添付されておりましたが、より確実な証明を求めるため、寄附者の実印を押印した寄附申込書と、実印を押していますことから印鑑証明書の提出を求め確認したところでございます。
◆(石川たえ君) 私は昨年、二億円と言われる寄附金は名前貸しであった、このことを明らかにいたしました。寄附はなかったわけです。籠池氏の目の前で原本は破棄された、このこともお話を聞いてまいりました。原本の提出を求めたというふうに今お答えになってますけれども、原本は提出され、その原本を私学課は確認されたんですね。
◎私学課長(田中一人君) 実印を押した寄附申込書と印鑑証明の原本の提出を求め、確認したということでございます。
◆(石川たえ君) お話が合わないんですよ。原本を見はったと言いますけど、私はそこを疑ってますけど、お名前を貸してくださいと言われた会社の社長さんは、申出書にお名前を書いて、印鑑証明も添えて原本を籠池さんに渡してはるんですよね。渡してはるんですよ。それがきっと私学課に届いたというお話なんだと思いますけど、ただ、一晩たって、これはちょっとあかん、こんなことをやったらいかんというふうに思われて、すぐ籠池さんに御連絡をとって、原本を返してくれと言うて翌日に返してもらっているんですよ。翌日に返してもらって、籠池さんの目の前で破棄しているわけですわ。なのに、原本をどうやって私学課は確認されたんですか。
◎私学課長(田中一人君) 原本を確認したということとあわせまして、二十七年二月の銀行の入金履歴証明によりまして、森友学園の名義の口座に三億九千万円の振り込みがあることを確認いたしました。また、森友学園から提出されました、先ほども話のありました公認会計士による監査を経た二十六年度の財務諸表におきまして、約三億九千万円の寄附金が計上されているところでございます。
○委員長(みつぎ浩明君) 理事者に申し上げます。的確に御答弁をお願いします。どうやって原本を確認されたんですかという質問でした。
 橋本私学監。
◎私学監(橋本正司君) 担当者のほうからそういうふうに聞いております。
 申請書の正本のほうは、今、検察庁のほうに押収されておりまして、今うちに残っているのは複本のほうでございます。今我々が持っているのは複本ですので、これはコピーしか残っておりません。正本は検察庁のほうに行っております。ただ、担当者のほうからは、間違いなく印鑑登録証明をもらっているというふうに報告を私は聞いております。
◆(石川たえ君) じゃあ、検察庁にあるということですね。
◎私学監(橋本正司君) 正本は。
◆(石川たえ君) 去年は原本は確認してないと答弁されてましたけどね、ことしは原本が出てきたんですか。
◎私学監(橋本正司君) 昨年、この寄附については、私のほうから印鑑登録の答弁は一切させていただいておりません。当時、その方が印鑑登録を出していたということはあんまり簡単に答弁すべきことではないというふうに思っておりましたので、答弁しておりません。ただ、今回、申請書の書類を委員の皆様にお出しして、その中に印鑑登録証明もついておりましたので、その点について答弁するのはやむを得ないということで答弁いたしております。
◆(石川たえ君) 検察庁に原本があるかどうかぜひ確認してください。複製しかこちらにはないということですから。その原本を本当に確認したのかどうかというのも、その当時の担当者に御確認をお願いいたします。
 先ほど課長のほうから、三億九千万円の振り込みがあることを確認しているというお話がありました。開示資料の中に入金履歴証明書というのはありませんでした。口座証明はありましたけど。三億九千万円の振り込みがあることを確認した入金履歴証明書、この資料を出していただけますか。
◎私学課長(田中一人君) はい、お出しします。
◆(石川たえ君) 入金履歴証明書は出していただけるということですので、大急ぎで提出をお願いいたします。
 次、資料二をごらんください。
 これは、平成二十七年三月の私学審議会で報告するに当たり、私学課が作成した資料です。この説明資料の中で、「二億円と七千万円の寄附については、二月二十七日に入金されていることを確認しました」、こう書かれています。
 しかし、近畿財務局との平成二十七年三月二十五日の電話でのやりとりでは、三億九千万円の入金を確認できる資料提出があった。これは先ほど言われた入金履歴証明だと思いますけど、森友学園から、三億九千万円は予定していた大口寄附者二名分二億七千万の寄附のほかに、大口の寄附を受けた合計との説明を受けたと報告し、近畿財務局が、入金した者の名前は確認できるのか、こういうふうに私学課に聞きます。そのときに、利用明細により総額三億九千万円の入金があった事実が確認できるのみであり、相手方や内訳は確認できない、こう答えているわけです。
 二億円の寄附金はなかったわけです。二億円の寄附金はなかったのに、二億円と七千万円の寄附金が入金されていることを確認しました、こう報告をしています。二億円と七千万円の入金を私学課はどうやって確認をしたんですか。
◎私学課長(田中一人君) 二十七年二月の銀行の入金履歴証明により、森友学園の名義の口座に三億九千万の振り込みがあることを確認したということでございます。
◆(石川たえ君) 三億九千万円の入金確認を聞いているのではなくて、二億円と七千万円、こういうふうに私学審議会で報告をしているわけです。二億円と七千万円の入金をどうやって確認したんですか。
◎私学監(橋本正司君) 入金証明につきましては、今御答弁申し上げましたとおり、一括した三億九千万円の入金の履歴しかございません。ただ、同時に、前理事長のほうから、この三億九千万の内訳は、二億円、七千万円の大口寄附と、もう一人大口で寄附していただける方が新たに見つかったので、その三者の寄附金の合計額を振り込んだというふうな説明を受けております。
◆(石川たえ君) それやったら、私学審議会で、三億九千万円の入金がありました、確認しましたというふうに言えばいいんですよ。なのに、三億九千万円と言わずに、わざわざ二億円と七千万円の入金を確認しましたというふうに報告しているんですよ。三億九千万円の入金を確認したと言われますけど、二億円と七千万円の入金はどこで確認したんですか。もう一度お答えください。
◎私学監(橋本正司君) 先ほど御答弁いたしましたとおり、入金は三億九千万で一括でございます。私が担当者から聞いている説明では、当時、前理事長のほうから、寄附口座がいろいろあって、それを一カ所に集めて、そこから入金したということで、どこからの入金先かちょっとわからない。ただ、これは今申し上げましたように、前理事長のほうから、二億円と七千万の大口の二件に加えて、もう一件大口の寄附者が出てきたので、それをまとめて入金した、そういう説明を受けております。
 それをなぜ信用したかということでございますけども、この点につきましては、十月の段階で印鑑登録証明つきで寄附申込書が出ておりましたので、それとそういう経緯も踏まえて、この二億七千万が入金されたというふうに判断したんだと思っております。
◆(石川たえ君) 私学監、寄附申出書が提出されるのは平成二十六年八月二十一日なんです。入金を確認しているのは、平成二十七年三月二十五日のやりとりで確認したという話が出てくるんですね。その間、半年以上期間があるんですね。平成二十七年三月中に、この寄附申出書については入金せなあかんというのがルールやったというふうに思います。それに合わせてぎりぎりで入金の確認ができたというお話なんだと思いますけど、平成二十七年三月二十五日って……
◎私学監(橋本正司君) いえ、二月です。
◆(石川たえ君) 入金確認ね。
◎私学監(橋本正司君) はい、二月の二十七日に入っております。
◆(石川たえ君) 入ったのは三億九千万なんでしょう。
◎私学監(橋本正司君) そうです。報告しているのが三月です。
◆(石川たえ君) やけど、籠池さんの話を信じはったという説明ですよね、今の。申出書はあるけど、申出書は開示文書では真っ黒でしたけど、二億円と七千万円なんだと思いますわ。なので、わざわざ二億円と七千万というふうに籠池さんは報告したんだと思いますわ。やけど、二億円なかったんですよね。二億円の寄附金はうそだったんですから。寄附したと言われる方が、寄附してない、名前を貸したというふうに証言したんですから。なのに、二億円と七千万円の入金を確認しましたって、どうして私学審議会で報告できるんですか。
◎私学監(橋本正司君) まず、当時、先ほども申し上げましたけども、申請書の時点で印鑑登録証明をつけて申込書をいただいていたということが一点と、それと額が膨らんでおりますけども、銀行の入金証明書があったということで、担当者のほうは、当初言っていた二億円と七千万の寄附が入ったことについて間違いないというふうに判断したんだと思います。
 実は寄附してませんという委員のお話でございますけども、こういった報道は、認可適当の答申を出したころじゃなくて、昨年の三月か四月かちょっと時期は承知しておりませんけれども、寄附金をしてないというような複数の報道が出ておりますけども、それは昨年出てきたわけでございまして、当時そういった情報を我々は全然持っておりませんし、その寄附者の方からそういう申し出も我々は受けておりませんので、ですから、これは間違いないというふうに判断したんだと思います。
◆(石川たえ君) 当時そういう報道もなかったし、書類はちゃんと調っているから問題ないというふうにこの間ずっと繰り返されているんですけど、資料一のところで、年度当初負債比率四四・四%なんですよ。年度末の資産予測は負債比率二六・八%なんですよ。急激に減るんです。三〇%ラインを下回るために。この三〇%ラインがポイントやということは、開示していただいた森友学園の理事会の記録の中にも出てきますよ、ここがポイントやいうて。そのポイントを何とかクリアするために、籠池さんは、二億円もらってないけど、もろうたことにしようという話を持ってきたわけですやん。それを書類として出した。それを信じてもうたからしゃあないやんと言いますけど、普通に考えて、四四・四%の負債比率が、しかも借入金が流動資産より多いような法人が、一年の間に負債比率が二六%まで下がることを、書類が出たから信じたなんていうことを、プロの集団である私学課が判断するとはとても私は思えません。どうしてこれを信じるんですか。
◎私学監(橋本正司君) 繰り返しになりますけども、銀行の入金証明は出ております。間違いなく入金があったということでございますので、これについては間違いないというふうに判断したんだと思います。
 委員は今おっしゃってますけども、なかったという話は、昨年のころから……
◆(石川たえ君) 話、かみ合ってないですよ。私ね、さっきは入金の確認したのかと聞きました。今は、二十六年度の資産予測ですよ。これは認可申請に添付されている資料です。この認可申請に添付されている資料で、二億八千万の寄附金というのはこの時点では予測なので、入ってないと思います。けれども、この二億八千万の寄附金が入るというのを実現性があると判断して、この認可申請を議案として出さはったわけでしょう。そやけど、四四・四%もの負債比率がある法人ですよ。塚本幼稚園は別の法人ですという話がさっきありましたけど、経営してはるのは、籠池学園だって森友学園だって籠池さんが経営してはるわけですよ。片方の法人はうまいこといってて、片方うまいこといけへんなんていうことはあるかもしれませんけど、でもこの資産予測は森友学園の資産予測ですよ。資産予測で四四・四%もの負債比率がたった一年で二六・八%になるなんていう、二億八千万もの寄附金が一気に入るというふうに、私学課がふだんいろんな幼稚園を見ているのに、ほんとにどうして判断したのと私は聞いているんです。
◎私学監(橋本正司君) 委員が今お示しになりましたように、その資産基準をクリアするために億単位の寄附金が必要であると。その寄附金が間違いなく入るかどうかが認可の大きなポイントであるということは当然私学課も認識しておりました。ですから、その最初の時点で、寄附の申込書についても認めではだめだ、印鑑登録証明で出してくださいという指導もしておりますし、振り込みのあったときも、銀行からの入金証明書を出させて、それでもって一応確認したということでございます。
◆(石川たえ君) 入金証明書を出させて三億九千万円の入金を確認した、そこまでは私は私学監が言うことは納得がいくんですよ。私学課の皆さんがちゃんと道理に基づいて取り組みをやってはると思うんですけど、思うんですけど、三億九千万円、総額の入金確認しかしてないし、履歴証明書も三億九千万円だったわけですよ。寄附口座はたくさんあるから、あちこちから集めたやつをその中に入れたんだという話だったというふうに私学監はさっき言われましたよ。だったら、どうして私学審議会で二億円と七千万というふうに報告するんですか。これはうその報告じゃないですか。
◎私学監(橋本正司君) これは記憶で申しわけございませんが、当時、二十六年十二月の時点では二億七千万の大口の寄附ということを説明しておりましたので、それが本当に実現するかどうか、寄附が実際に入るかどうかというのも条件つき認可の条件の一つでございましたので、その二億円と七千万がほんまに入ったのかどうか、そこは条件でしたので、その点を報告したのではないかなと思います。ただ、これはもう私の推測でございます。
◆(石川たえ君) 推測なんだったら、その報告をした人がどうしてそういう報告をしたのかということは明らかにしないといけないんじゃないですか。三億九千万円の入金確認しかしていない。しかも、二億円の寄附金はなかった。でも、二億円と七千万円の寄附がありましたと私学審議会で報告をしている。私学審議委員さんにしたら、入ったかどうかわかれへん、確認もしてへんような寄附金を、二億円と七千万円の寄附がありましたと言われて、信じるわけですよ。当時の担当者にきちんとそのことは聞いてください。お願いしておきます。
◎私学監(橋本正司君) 二十七年三月の私学審で、寄附金について、今、私は推測で申し上げましたけど、合計二億七千万のことしか説明してないのか、三億九千万の説明をしているのか、これはちゃんと確認します。
◆(石川たえ君) ぜひ確認していただいて、同時に、二億円と七千万の入金確認をどうやってしたのかということも聞いておいてください。あちこちの口座を集めたというんであれば、その口座の履歴をちゃんと見れば、二億円と七千万円の寄附金がいつの時点でどなたから入っているかというのはわかると思いますので、それも確認してください。よろしくお願いします。
 次に、校舎建設費用についてお聞きをいたします。
 これも審議会で委員から意見が続出したものです。森友学園の収支計画にもかかわってくる大事な点だと思うので、幾つか御質問をさせていただきます。
 昨年、七億五千六百万円、十五億円、二十三億円の三枚の契約書が同じ日付で出されていた、このことが明らかになりました。平成二十七年一月の臨時私学審議会議事録では、校舎建設費について、校舎建設費の妥当性はあるのかという問いに、校舎建設費はかなり安いですよ、こういうふうに言われている一言も出てきます。府の開示では黒塗りで建設費はわからないようになっていましたけれども、財務省の開示文書では、校舎建設費は初めから四億円というふうになっています。府の開示資料では、条件つき認可適当の答申後、建設費について変更が二回出されています。これも黒塗りでしたが、二回目の変更届の後だけが黒塗りになってなくて、このときの建設費が七億五千六百万円となっていました。ということは、変更前、一番初め、認可計画書、申請書の時点で、校舎建設の見積もりは四億円、これで間違いないですね。
◎私学課長(田中一人君) 大阪府へ提出されました設置計画書と認可申請書におきましては四億円となってございました。
◆(石川たえ君) そもそも校舎建設に十億円程度かかると森友学園も当初は予測していたということや、私学課が十億円程度はかかると認識している様子が財務省の開示文書には出てきます。十億くらいは校舎建設費にかかるだろうというのが双方の認識だったというふうに思います。建設費見積もり四億円、この数字が出てきた時点で、私学課は、四億円は何ぼ何でも安いんじゃないだろうか、おかしいんじゃないだろうかと思わなかったんですか。
◎私学課長(田中一人君) 委員が御指摘の財務省が提出した資料の中を見ますと、校舎の設置とともに運営資金として十億程度必要という発言がございました。
 校舎の建設費について当時の担当者に確認いたしましたところ、校舎の建設費用の全てを四億円で賄うのは安いと思ったが、森友学園から、外部、内部の仕上げや家具等の木材材料を初め多くの建築材料は、学園の理念に賛同する建築資材業者から安価で提供される旨、また建設予定地は伊丹空港の教育施設騒音防止対策事業のエリアに含まれており、空調設備の設置等にかかる費用は全額空港会社から補助される予定である、この費用については校舎設置費用の四億円に含まれていないという旨の説明があったとのことでございます。
 さらに、大手の建設会社が見積金額を前提といたしまして前向きに取り組む旨記載された文書が提出されましたことから、四億円で審議会に諮ることとしたというふうに聞いてございます。
◆(石川たえ君) 大手の建設会社が覚書を出したというやつ、私学審議会の議事録にも出てくるんですけど、大手の建設会社が覚書を出したのは平成二十七年ですよね。一月の臨時審議会の時点で覚書が出てますよね。最初の認可申請の時点で四億円でやりますという覚書は、大手の建設会社から出てないですよね。一月の臨時審議会の前に出たということですよね。
 校舎の設置及び運営資金として十億程度必要というふうに出てくるのは、平成二十五年十月三十日の電話でのやりとりなんですね。その前の平成二十五年八月二十一日に、籠池氏が、建物で十億円程度の初期投資を見込むというふうに近畿財務局に報告をしているんですね。建物で十億円を籠池氏は見込んでいたというふうに思います。
 実際の校舎建設工事について、いよいよ校舎建設のとき三社から見積もりが出されています。この見積金額は、十四・四億円、十八億円、二十億円の三つです。この中で、応接記録によると、学園は校舎建設の予算を十五億円程度と考えておりというふうに出てきますので、三社の見積もりの結果、十四億四千万円で藤原工業がやることが決まったんですね。
 見積もりを出しているのは建設業者ですから専門家ですから、この建設業者の人たちが十四億円とか十八億円とか二十億円ぐらいはかかりますよという見積もりを出しているんですね。幾ら資材を安く手に入れられるとか、建学の理念に賛同してくれる人が提供してくれるというても、十四億円と四億円では大分違うんです。二十億円と四億円というのも大分違うんです。なのに、認可計画書、申請書の時点で四億円が出てきて、あとはみんなが寄附してくれるから大丈夫ですというふうに籠池さんが言ったことを、丸のみでうのみで信用されたんですか。
◎私学監(橋本正司君) 四億円の見積書につきましても、これは設計会社、コンサル会社からそういう見積書を提出、まさに専門家からそういう提出を受けております。前理事長が四億円と言ったのをうのみにしたということではなくて、そういう資格のある設計会社からそういう金額の見積書の提示を受けておりますので、これは金額を消してますけども、開示させていただいております。
◆(石川たえ君) 四億円の金額は消しているけど開示したということですか。
◎私学監(橋本正司君) コンサル会社の見積書は。コンサル会社の固有名詞は消してます。
◆(石川たえ君) 四億円のコンサル会社の見積もりは消しているということですね。消されていたら何が書いてあるかわかりませんから、ないも同然だというふうに私は思いますけど、私学審議会でも、本当にこれでできるのかという意見ってやっぱり出ているんですよね。当時は、全国的に建設費用が高騰しているときやと。こんな中で、何ぼ建学の精神とか理念に賛同してくれるからというて、大丈夫なのかと言われているんですよね。コンサル会社が出している見積もりやから大丈夫やというお話でしたけど、資材の提供をたくさんされたとしても、四億円で校舎の建設があの土地でできると判断した根拠は何ですか。
◎私学監(橋本正司君) 事務局としては、先ほど申し上げましたけど、そういうコンサル会社から見積書が提出されている、それから前理事長のほうから、先ほど課長が答弁したような説明があったということで、事務局としてはこれを了としたわけでございますけども、私学審のほうで、今、委員から御紹介あったような、各委員のほうからいろんな指摘が出まして、結局最終的には、その点については、今の時点で、四億円はうそや、こんなん認められへんという根拠も持っておりませんでしたので、だからまさにその点については条件つきで、実際にほんまに契約できるのかどうか、ちゃんと報告してくださいねという経過になったものでございます。
◆(石川たえ君) 四億円では無理でしょうという根拠もないのでというお話でしたけど、籠池さんにとっては四億円じゃないとだめだったんですよ。何でか。これは大阪府が開示した資料を全て真っ黒にしていましたからわかりませんでしたけど、収支計画書というのが出ているんですよね。近畿財務局の資料の中からこの収支計画書が消されずに出てまいりました。
 四億円で校舎の建設をしないと、籠池さんが十年間定期借地をして、その後で校舎を買い取ります、かつ、これまでの負債も返済しながら黒字にして、新しく土地を買うお金まで積み上げますという収支計画ができ上がらないんですよ。十億円とか十五億円とかで校舎を建設しようと思ったら、どうしても借入金しないとだめなんです。借入金せなあかんくなると、今度は負債比率三〇%以下に引っかかるんですよ。でも、何とか校舎建設費を抑えておけば、十年間の定期借地の後、土地も買える、学校の運営もうまくいくよという収支計画書にうまいことつくりかえられるんです。だから、籠池さんは四億円にこだわったんです。
 素人の私でもそれぐらいのことはわかります。ふだんからそういう収支計画書をしっかり見ておられる私学課が、四億円ででけへんやろうというふうに判断してしかるべきやと私は思いますけど、どうしてその判断をせずに、籠池さんがこう言っているからとか、理念に賛同してくれる人がお金を入れてくれると言っているからとか、四億円でやってくれる覚書が出たからとか、そういうことだけを信じて、あの認可申請の計画書をのんでいったのかというのがどうしてもわからないんです。
◎私学監(橋本正司君) 繰り返しになりますけども、まさにその点が議論になりまして、ですから、今後建設業者と契約が成った段階でそれを報告してください、その時点でチェックしましょう、そういう結論になったということでございます。
◆(石川たえ君) 今後のことは今後のことですけど、やっぱりその時点で、この書類はおかしいでというふうに私学課は知ってはったんと違うかなと私は思います。寄附金のことも建設費のことも、そして私学課の人は十億ぐらい建物にかかるよという話もされていたわけで、四億円が出てきた時点でおかしいと気づいてはったんじゃないかなというふうに私は思います。
 当初、私学課は、十二月二十二日の私学審議会で、認可適当の答申が出せるというふうに思っていた、こういう節が財務省の開示記録で出てまいります。平成二十六年十月二日、近畿財務局との面談では、現在のところおおむね問題ない内容と考えており、森友学園が希望している本年十二月の私学審議会諮問は可能だと思う、こういうふうに報告をしているんです。
 このとき、実は近畿財務局の統括官と私学課長がお会いされているんですね。お互い管理職同士で会うて、それで十二月でいけるというふうに確認をし合った。確認をし合ったんですが、ところがびっくり、意見が続出して保留になった。だから、一番最初に申し上げましたけど、慌てて近畿財務局に電話して、十二月は保留になったんですよ、いけると思っていたのが保留になったんですよというて報告に行っているんです。一月に答申を出してしまわなければ二月の国有審に間に合わない。だから、懸命に、一月の臨時審議会で籠池氏が出してきている認可申請書の妥当性について説明を一生懸命しているわけですよ。これが私がおつけした資料の四です。多くの建築資材が、森友学園の教育方針に賛同する資材業者から安価に提供される予定だったというふうに書かれています。しかし、この説明は、実は籠池氏が一月九日に私学課に提出した文書をそのまま、ほぼそのまま書いていることが、資料三と見比べれば明らかになります。独自に四億円の妥当性を私学課は調べることもしなかった。森友学園の言い分をそのまま私学審議会で報告をしている。寄附金の問題もそうですね。
 そして、これらの報告を受けとめ答申を得るためには、やっぱり絶対協力者が必要になってきます。資料五をごらんください。先ほど今西委員もずっとこのことで質問されていましたが、この資料五は、平成二十七年一月二十七日の私学審議会の前、一月二十二日に、「これでまとめたいな」というふうに発言している。担当課も、「これでしようがないな」というふうに認識している。お互い、もうこれでいかなしゃあないなということを確認し合った記録だというふうに思います。
 この黒塗りの部分は梶田会長であると思うというふうに先ほど御答弁されていましたが、梶田会長で間違いないですか。
◎私学監(橋本正司君) 申しわけございません。私は当事者ではございませんので、推測でございます。
◆(石川たえ君) 私が入手した資料によると、ここははっきりと「梶田会長(奈良学園大学大学長)」というふうに書かれていました。これは二月十日の国有財産審議会に合わせて、何が何でも一月に認可適当答申を出すために、私学課と梶田会長が認可適当を出すために協力し合っていた、このことを示す資料だというふうに思います。
 寄附の申出書が本物かどうか、このこともわからない。校舎建設費は森友学園の言い分をそのままうのみにしている。二回の私学審議会で意見が続出しても、お尻は決まってますから、二月の国有財産審議会に間に合わせるために、私学審議会の会長まで協力させていく。驚く構図だなというふうに思いますので、梶田会長を改めて当委員会に呼ぶことを求めたいと思います。
 最後に、政治家の関与についてお聞きをいたします。
 架空の寄附金で資産予測を好転させ、認可基準にかからないようにする。建設費を安く抑え、認可基準の借入金に抵触しないようにする。やっていることはむちゃくちゃです。これに大阪府が加担し、私学審議会の会長までが加担していることは大問題です。これを見過ごすわけにはいきません。そして、こんな大がかりな不正というのは政治家の関与なしにはできません。財務省の改ざん前の文書、今回開示された交渉記録など、財務省が開示した資料には多くの政治家の名前が出てきます。
 平成二十六年三月の時点で、私学課が苦慮しているとはいえ、安倍晋三記念小学校、こういう名前も出てくるわけです。私学審議会議事録にも、安倍総理の奥様が名誉校長になられているという極めてユニークな学校ですという発言も出てまいります。平成二十六年一月二十七日には、大阪府議会議員の筋から豊中の副市長にもよろしくお願いする旨の連絡を受けている、こういうことが近畿財務局の資料にも出てまいります。いろんな形で政治家が関与している、この事実が明らかになってきています。
 近畿財務局は、平成二十六年四月二十八日に、籠池氏から昭恵夫人とのスリーショットの写真を見せられます。いい土地ですので進めてくださいとのお言葉をいただいたとの説明を受け、このあたりから態度が変わっていく、これも財務省の開示文書の中に出てまいります。本省との相談の際、スリーショットの写真が見せられるまでは、本件要望については不適当であると審査結果を伝えることが適当だというふうに近畿財務局も断っていた。大阪府私学課も実は最初は、これは無理です、こんな資産計画、また校舎建設計画では無理ですというふうにはっきり言っておられる。豊中市も、これは無理ですというふうにはっきり言っておられた。これがこのスリーショット写真以降、近畿財務局と豊中市が変わっていくんですよ。大阪府はまだ辛うじて持ちこたえていたんですよ、二週間ほど。なんですけど、二週間後ぐらいから、実は大阪府の担当者がかわるんです。担当者がかわって以降は、近畿財務局や豊中市と同じように、どんどん流れが籠池さんの言っていることをうのみにする方向に変わっていっています。
 こういうことを私学課が勝手に独自にやることは不可能だと私は思います。政治家からの働きかけがあったと思いますが、この場ではっきり、あったかどうかをお答えください。
◎私学監(橋本正司君) ただいま委員からいろいろ御指摘いただきました。まず、当初慎重であったけども途中から変わったのと違うか、それがスリーショットの写真の後と違うかというような御指摘でございましたけども、この財務省の記録にも出てまいりますけども、当初は、しっかりしたコンサルがついておりませんでして、うちが指摘しても、なかなかうちの求める資料が出てこなかったということでございます。ただ、二十六年四月に、これは学校の設置認可申請なんかが割と経験豊富なコンサルだと聞いておりますけども、そこがコンサルにつきまして、我々私学課のほうが求めている資料の意味、こういうのが調わないと無理ですよというのを理解するようになって、実体的な協議が進んだということでございまして、委員がいろいろおっしゃいましたけども、そういったことが背景にあるということではございません。
 私は、前の課長あるいは担当者から、政治家からの圧力、こういったものは一切ないというふうに私も直接聞いております。聴取いたしました。そういうのは一切ないというふうに聞いております。
◆(石川たえ君) 一切ないということです。ほんまですね。一切ないんですね。後で出てきたら困りますよ。じゃあ、一切ないということできょうはお答えになっているということだけ受けとめておきます。
 私は、コンサルタント会社が入ってから資料の提出が進んだことは存じております。それまでは籠池さんがつくっておられるので、収支計画も手書きですから、何のこっちゃようわからんような収支計画になっているというのも存じております。けれども、コンサル会社が入ったからこそ、負債比率を下げることもできたわけですし、建設費用を安く抑えても大丈夫だという収支計画を出すこともできたというのが私の意見です。なので、解明はまだまだ深まっているということを私は申し上げておきたいというふうに思います。
 一法人が特別に優遇される、こんなことが決してあってはいけないというふうに私は思いますし、これにもし大阪府が協力をしているのであれば、これはやはり見過ごすことはできません。ないないというふうにずっと言い続けておられますけれども、私学課と森友学園での応接、電話の記録、これをもう一度きちんと調査もしていただいて全部提出していただくこと。前回の開示資料で出ていない不足分、これも全て提出していただくこと。そして、百条委員会の設置や本委員会での担当者を初めとする関係者全員を呼んでしっかりお話を聞くことも改めて求めて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。




   


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