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議事録


教育常任委員会知事質問(2017年3月17日) 石川たえ府議の質問

 ・森友学園問題について

◆(石川たえ君) 日本共産党の石川たえです。
 森友学園問題についてお聞きをいたします。
 国は、賃借料をまけ、国有地を格安で払い下げ、木造建築の補助金を出した。大阪府私学課は、国有地だからと、相当程度の確実性があるからと、森友学園が土地の取得をしていなくとも認可申請を受け付け、私学審議会は条件つきで認可適当を出した。民間の土地売買であればおよそ受け付けないような事例を、相手が国だから大丈夫です、こう言って突き進んでいったことが今回の問題点の一つだというふうに思っています。
 森友学園が認可基準の見直しを要望した平成二十三年以降、これら一連の報告を知事は受けておられましたか。
◎知事(松井一郎君) 受けておりません。
◆(石川たえ君) 近財局との協議経過では、平成二十五年十月三十一日付で近畿財務局長から大阪府知事宛てに未利用国有地等の処分等にかかわる地域の整備計画等との整合性等に関する意見の照会をもって、平成二十五年十一月十九日に近畿財務局管理部が私学課を尋ねておられます。
 知事宛ての文書になっていますが、知事はこの報告も受けておられませんでしたか。
◎知事(松井一郎君) 先ほどの御質問にも答えましたけども、この学校認可については当時部長決裁になっておりましたので、私自身がその報告を直接受けてはおりません。
◆(石川たえ君) 平成二十七年二月九日、知事から今度は近畿財務局長宛てに、未利用地等の処分等にかかわる地域の整備計画等との整合性等に関する意見回答が出されています。これも知事名です。このときはさすがに報告を聞いておられるんじゃないかと思いますが、やはり報告は受けておられなかったのですか。
◎知事(松井一郎君) 受けておりません。
◆(石川たえ君) 私学審議会の答申が出た時点では、森友学園のさまざまな疑惑というのはまだ世間には出てきていませんでした。しかし、この答申の時点でも、小学校建設にかかわる工事請負契約の締結状況、寄附金の受け入れ状況、詳細なカリキュラム及び入学志願者の出願状況等、開校に向けた進捗状況を次回以降の審議会に報告すること、こういうかなり厳しい条件をつけての認可適当となっていることが書かれています。
 この条件を拝見するだけでも、工事の請負の問題から生徒募集の問題、カリキュラムに至るまで、およそ私のような素人が見ても、学校建設はできないのではないか、こういうふうに疑問が生まれてきます。知事は、この答申はごらんになっておられますね。
◎知事(松井一郎君) その答申も見ておりません。ただ、大阪府私学課は、これまでも私学認可をもう長年においてやってきてるわけです。そんな中で、今回森友学園のようなそのような虚偽の疑いのあるそういう書類が出てきたことは前例がありませんから、これは僕はずっと言ってるんですけども、森友学園の法人のほうが全て真実の書類を提出されている、その前提のもとで私学課が判断をしたというふうに考えています。
◆(石川たえ君) 先ほど冨田委員が確認されておられましたが、この時点で許認可権者は知事ですよね。私学審議会は知事の諮問機関ですよね。その諮問機関が認可に対する答申を出してきてるのに、その答申を知事は見ずにこれまで認可もされてきたんですか。
◎知事(松井一郎君) その答申というのは、私学審議会だけではなくて、さまざまな審議会から答申は上がってきてます。その中で、その答申を全て僕自身が目を通して読み込むということはありません。
◆(石川たえ君) 知事の諮問機関から上がってきた答申を知事が目を通さずに認可をするということは、知事、許認可権者なのにその責任を放棄してると言われてもおかしくないですよ。
 きのう記者会見で知事は、スタートするときに、一番最初に動きを府庁に尋ねてこられたのは近畿財務局なんです、スタートの時点では、こういうふうに言われていました。先日の委員会でも私学課の方から、私学審議会で認可がおりなければ国有審にかけてもらえないということになっていたので、相当程度の確実性をもって土地の取得ができる--これ、相当程度の確実性なんでね、契約ではありませんけど、相当程度の確実性をもって土地の取得ができるということでしたので、議案を私学審議会に出した、こういう御答弁をいただきました。
 これは、国から要望があったから、私学課は私学審議会にかけ、認可適当をとりにいった、こういうことでよろしいですか。
◎知事(松井一郎君) 国からそういう御相談があれば--相手が民間であれば、これはやっぱり疑いの余地は幅広くなると思いますけども、相手は国ですから、そういう国からの御相談があれば、国がおっしゃるような形で用地について確保できるんじゃないかなというのは、これはもう類推するのは当然であると思います。
 委員が先ほどの質問の中で言われましたけども、知事の決裁権があるのに一切見ていないのはおかしいと言われますけど、これは、当時は府民文化部長の決裁となっておりますから、そこは私の決裁ではなかったということだけは申し上げておきます。
◆(石川たえ君) 決裁は府民文化部長やということですけど、許認可を出すのも、じゃ府民文化部長だということですか。
◎知事(松井一郎君) これは、組織として、大阪府として認可をすることであります。最終的にその認可に向けた決裁権者が府民文化部長だったということです。
◆(石川たえ君) では、許認可権は知事であることに間違いないですね。
◎知事(松井一郎君) 大阪府のさまざまな許認可の最終的な責任者は私です。私です。でも、これは松井一郎個人がやってるんではありません。大阪府という組織の中で、そのトップである大阪府知事が最終的には認可を出すということです。
◆(石川たえ君) 許認可の話だけ繰り返しやってるわけにはいかないので次の質問に移らせていただきたいと思いますけれども、私は知事が個人でやってるのというふうに聞いてるつもりは全くありませんので……
◎知事(松井一郎君) そう聞こえるんですよ。
◆(石川たえ君) 聞こえるかどうかは知事がどう聞かれるかの問題なので、私は松井一郎さんという個人の方に今申し上げてるのではないので、知事としての許認可権があったのですねということを確認させていただいていますので……
◎知事(松井一郎君) いや、だから、それはないんですよ、決裁権は。
◆(石川たえ君) 決裁権の話じゃなくて、許認可権は知事にあったんですねというふうに私は確認させていただいたと申し上げておきます。
 先ほど、スタートの時点で国からお話があったということだったと思うんですけれども、我が党の宮本岳志衆議院議員が一昨日国会で質問をいたしました。この国会質問に対する佐川理財局長の答弁は、いずれにしても近畿財務局から地方審議会で国有地の売却を早く進めるために私学審議会の答申を早く出してほしいなどといった要請をすることはございません、こういうふうに理財局長は答えておられるんです。見解が国と大阪府で全く違うんですよね、これ。
 もう一度確認をいたします。--いや、まだ私しゃべってる最中なので。
 もう一度確認をいたします。国から私学審議会での認可適当がなければ国有審にかけられないからと働きかけが近畿財務局からあったのがこの一連のスタートですか。
◎私学監(橋本正司君) 事実関係でございますので、私のほうからお答え申し上げます。
 国から要請があったということではなくて、先日も御答弁させていただきましたとおり、府のほうは、国の契約がなければ、国と法人との土地に関する契約がなければ審議会にかけれない、国のほうは、設置の認可がなければ国の審議会にかけれないというような状況でございまして、これをずっとそういう主張をしておりますと、両者とも門前払いという状況になりますので、そういう形式的な対応じゃなくて、実質的にそれぞれ審査できるように、事務的にお互いどういう審議会の進め方をやるかということを私学課と近畿財務局で調整をしたということでございまして、早くやってくれというような要請があったわけではございません。
 いつごろ認可申請がおりるんですか、それはどういう手順になるんですかと。逆にうちのほうは、国有審はどういう手順になるんですかと、そういうことをお互い事務的に調整し合ったという経過でございます。
◆(石川たえ君) 私学課のそのお話は委員会でも私も聞かせていただきまして、鶏と卵とちゃうでしょうということは申し上げたというふうに思うんですが、記者会見で知事は、スタートするときに、一番最初に動きを府庁に尋ねてこられたのは近畿財務局なんです、スタートの時点でというふうにはっきり言われてるんですよね。スタートの時点で近畿財務局が来たよというふうに言われてると私は読んだんです。
◎知事(松井一郎君) 僕が申し上げているスタートの時点というのは、平成二十五年九月十二日のことであります。近畿財務局から大阪府庁のほうにお二人お見えになりまして、近畿財務局の方から、認可したと文書で回答がもらえるのはいつか、そしてそのときに大阪府は、審議会から答申があった後認可を行う、校地・校舎がないと認可はできないということを申し上げました。近畿財務局からは、認可したと文書で回答がもらえるのはいつかと聞かれているわけですから、僕はこれがスタートの時点だと思います。
 ここに早く認可をくれとかいうことは言われておりません。「認可をした」を文書で回答をもらえるのはいつかということであれば、相手としては、大阪府が私学の認可をすれば、先ほど私学監が申し上げてましたけども、土地の売り渡しは可能になる、そういう考えのもとでお見えになったんだろうなと、こういうふうに捉えているところです。
◆(石川たえ君) この間から、結局じゃあどっちが先に言ったのとか、私学課が認可適当を出さなかったらよかったんじゃないのということもお聞きしたんですけど、こっち私学課の側にしたら、認可適当でないと国有審で土地の契約ができないと。国有審のほうにしたら、私学課の認可適当が出ないとうちとこはかけられへんと。お互いがお互いにもたれ合ってるような、そういうお話がずっとこの間語られていて、結局どうだったのかという真実については何一つ語られていないです。
 少なくとも話し合いを繰り返してこられた、このことはお認めになっているわけですから、陰にひなたに手に手をとってあらかじめ示し合わせもして、手はずも段取りもしっかり整えて、どっちが先かと聞かれても、鶏と卵ですと答えられるようにして、認可申請と国有地の処分を行っていったのではないかなというふうに思っております。
 開校直前の平成二十八年十二月二十二日の私学審議会でも、入学者数について資料をとらない、数を出してこられて非常に不安--「資料をとらない」の後ちょっと黒塗りになってたのでわかりませんけど、〇〇の数を出してこられて非常に不安、なぜ答えていただけないのか、教員についても全員新卒である可能性もなきにしもあらず、頭数合わせただけということもあるなど、疑問が続出をしています。それでも、現実的でないのはわかっていますと言いながら、四月一日ぎりぎりまで頑張るということですなど、森友学園をかばいながら私学課が強引にまとめに入り、突き進んでいます。
 ここまで私学課が強引に突き進む背景には、規制緩和の一丁目一番地という知事の政策を酌み取り、推進していこうというそういう思いもきっとあったのでしょう。同時に、できない理由を言わない、やれる方法を考える、府庁の方向性に沿ってスピード感を持ってという府政運営に追い立てられたのではないでしょうか。結果として、認可基準を改正してもらい参入できるようにする。認可適当をとり、格安で土地を手に入れ学校建設を行う、こういう森友学園のシナリオどおりにこれまで事は進んできた、こういう客観的事実を消し去ることはできません。
 籠池氏が虚偽の書類を提出していた、これは非常に問題であり、決して許されることはないというふうに思いますし、そこは知事と私の思いは一致していると思います。解明をしていかなければいけません。しかし、認可基準にそもそも合致をしていなくとも認可適当をとり、森友学園を優遇してきたこの一連の流れについて、知事としての責任はどのように感じておられますか。
◎知事(松井一郎君) 石川委員、共産党の立場だからね、そういうレッテル張りをするしかないかもしれませんけども、僕が誰と示し合わせて手と手を取り合ったんですか。森友学園のためにどことどこが示し合わせて手と手を取り合って、要は国民の皆さんの財産を不当に安く払い下げたり、そういうことをしたんでしょうか。そういう共産党らしいレッテル張りはこの府議会ではやめていただきたいと、こう思っております。そして--今答弁をいたしますから。
 方向性については、大阪府は、さまざまな民間の参入を求めていくために規制緩和は実施をする。そして、府の全体の考え方、行政を推進する上での考え方といたしまして、できない理由を探さない、できるために何をすべきかを考えて仕事をする、そして民間と同じようにコストの意識を持つ、そこはスピード感を持って物事を進めるというのが、これは松井府政の大方針であります。今回のこの森友学園の問題とその大方針が間違ってたということは僕はちょっと違うと。
 ただ、先ほども私自身認めておりますように、規制緩和をすると当時に、チェックの体制は強化をしなければなりませんでした。このことについて、チェック体制の強化の指示をしなかった私自身の責任はあると、そういうふうに思っているところです。
◆(石川たえ君) さっきから私が質問すると、知事はすぐ僕が誰と誰と手をとってとか、松井一郎個人にとかいうふうに……
◎知事(松井一郎君) 今、言いましたやんか、手を取り合って……
◆(石川たえ君) いや、違いますやんいうて言われますけど、私、松井知事が手を取り合って行ったなんていうことは一言も申し上げてないわけで、近畿財務局は、近畿財務局の側から私学課にそういうふうに言うたことはありませんと言わはる、私学課は私学課で、どうなってるのというふうに聞かれたのがスタートではあるけれども、それまで相談についてはやってきたよというふうに言われる、相談し合ってきたよということは私学課も認めてるし、近畿理財局の答弁の中でも明らかですよ。でも、じゃあどっちが先に言ったのと聞くと、お互いが違うというふうに言われるんですよね。
 もう私、時間がないのでいいんですけど、結局、手に手をとってというのがお気に入らないんだったら、それは撤回しますけれども、それぞれが話し合いの中で鶏と卵の関係をうやむやにして、府民や国民の前に明らかにせずに、森友学園が虚偽の報告を出していようが出していまいが進んでいったことに間違いはないので、私はそのことを申し上げてるので、個人として……
◎知事(松井一郎君) いや、虚偽の報告じゃなかったらちゃんと進むんですよ。
◆(石川たえ君) ちゃんともともと認可基準に合致してないものはちゃんと進まないというふうに思います。
○委員長(林啓二君) 石川委員に申し上げます。時間が参りましたので質問を終わってください。
◆(石川たえ君) 真相解明を求める声がこれだけ高まっているわけですから、知事は責任を感じておられるというふうにおっしゃっていましたので、知事の責任で府民が納得する真相解明をしていただくことを求めて終わります。ありがとうございました。




   


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