奥野勝美議員(堺市選出)の代表質問と太田知事及び竹内教育長の答弁
2002年10月7日
日本共産党の奥野勝美でございます。私は、日本共産党大阪府議会議員団を代表して、知事に質問いたします。
日朝首脳会談と北朝鮮の日本人拉致について
まず、日朝首脳会談について、わが党は、この正常化交渉において、日朝間の懸案が道理ある形で解決され、両国の関係が敵対から協調に転換することを強く願うものです。同時に、北朝鮮が日本人の拉致を行っていたという重大な事実を公式に認めました。他国の国民を暴力によって自国に拉致することは、他国の国家主権を侵害し、拉致された人々の生命と基本的人権を犯す重大な犯罪であり、強い憤りを覚えずにはおれません。わが党は北朝鮮政府に対してきびしい抗議の態度を表明するとともに、事件の真相を全面的に明らかにすることを求めるものです。また関係者の厳正な処罰と、被害者への謝罪と補償をすることも当然のことだと考えるものです。そしてわが党は、拉致されたすべての方々とそのご家族にたいして心からのお見舞を申しあげるものです。
府政運営について
小泉政権の企業倒産と不良債権を増やし、史上最悪の負担増を国民に押しつける政治が府民の願いにそうと考えるか
さて、今次九月定例府議会は、戦後最悪の不況と深刻な雇用不安の中で開かれました。一昨年二月「ふきとばせ不景気、長引く不況に危機的な府財政、大阪の景気回復に真っ先に取り組みます」という公約を掲げて登場した太田府政は二年半を経過しましたが、大阪の景気はよくなるどころか、ますます落ちこんでいます。知事の府政運営の実際が大きく問われています。
小泉自公保政権が誕生して一年半、政府は「構造改革なくして景気回復なし」と不良債権早期処理を強行し、企業倒産と不良債権を増やす一方です。さらに、今年から来年にかけて社会保障の分野で総額三兆二千四百億円という史上最悪の負担増を、国民に押しつけようとしています。
具体的には、医療保険の高齢者とサラリーマンの自己負担を増やし、介護保険料や雇用保険料の引き上げ、年金では物価スライドを解除し、絶対額を切り下げようとしています。 社会保障は、何のためにあるのか。いまその根本が問われています。
今回のこれらの負担増がとりわけ深刻なのは、国民から巨額の所得を奪う政策とセットで強行されつつあるということです。人事院は、今年度の公務員給与を年収二・三%下げる勧告をしました。これは、民間給与にも、年金の切り下げにも当然連動するものです。
その一方で大企業やゼネコンむけには、二兆円という規模での優遇減税と公共事業のバラマキを復活させています。「国民からは大収奪、大企業にはバラマキ」ーこれは、国民に耐え難い痛みを押しつけるだけでなく、経済政策としても逆立ちそのものです。こんな政治が果たして府民の願いにそうものと知事は考えるのか、まず見解を求めたいと思います。
太田府政の2年半は国の悪政に追随し、府民いじめの府政
地方自治体の存在意義は「住民の福祉の増進を図ること」にこそあります。ところが太田府政の二年半は国の悪政に追随し、府民いじめの府政そのものでした。その特徴は、次の四点です。
老人医療費助成削減、府立高校の統廃合、授業料の値上げを強行
第一は、一九九七年に出された政府の新しい「地方行革」の方針にもとづいて福祉と暮らしへの責任を放棄し、府独自の仕事を徹底して切り捨ててきたことです。老人医療費助成制度の削減や一部負担金助成廃止に続き、今度は、六十五歳から六十九歳までの非課税世帯の老人医療費助成まで廃止しようとしています。さらに府立高校の統廃合、授業料の値上げを強行してきました。
「行財政計画案」前倒しで府立特養の民間委譲など府民施策を切り捨て
第二は、「民間でできるものは、民間に」と称して本来自治体でやるべき仕事を民間任せにしてきたことです。昨年出された「行財政計画案」を、今年さらに前倒しして府立特別養護老人ホームの民間委譲など府民のための施策を切り捨てています。
事業を「コスト」と「効率」で評価し、切り捨て、府民負担増を押しつけ
第三は、自治体の仕事として残った事業にも「民間経営の手法の導入」をしようとしていることです。府立の五病院など、すべてを「コスト」と「効率」で評価し「効率が悪い」とされる事業は、切り捨て、受益者負担の名で府民負担増を押しつけています。
財政危機を悪化させ、大阪経済と府民のくらしは戦後最悪の事態に陥っている
第四は、破たんした「開発会社化」の道を新たな装いで推進していることです。公共事業の「効率化、重点化」という方向で、必要性も採算性もない「関西空港二期事業」、「水と緑の健康都市」、「和泉コスモポリス」、「国際文化公園都市」など重点化し、「府営住宅」建設など生活密着型公共事業費は削減してきました。これらの結果が相俟って、いま、府は財政危機をいっそう悪化させ、大阪経済と府民のくらしは戦後最悪の事態に陥っているのではありませんか。見解を問います。
「自治体らしい」新しい希望ある地方政治の流れに学ぶべきである
今日、地方自治体の「営利企業化」、「開発会社化」、住民福祉の切り捨ては、全国各地で住民との矛盾を深刻にしています。しかし同時に、「自治体らしい自治体」をとりもどす新しい希望ある地方政治の流れもまた確かな広がりをみせています。
長野県の「脱ダム宣言」、土木型から福祉・環境型公共事業への転換や三十人学級の実現などは、県民の意見を反映した県政運営と幅広い県民の運動によるものです。
また、徳島県では今年四月、吉野川可動堰という環境破壊の巨大開発に反対した知事が誕生し、高知県では、非核港湾条例の提案や「減反押しつけ反対」、「同和行政の終了」宣言などの具体的な改革が進んでいます。鳥取県では、県営中部ダムの中止、鳥取県西部地震の被災者へ三百万円の個人補償、三十人学級の実現、鳥取大学の統廃合への反対表明など、県民の意見を大切にした県政が進められています。わが大阪府政もこれらのとりくみに大いに学んではどうか。見解を問うものです。
府政の各分野の施策検証と日本共産党の提案
以下私は、「府民こそ主人公」の立場で、現在の府政を検証し、わが党の提案を行っていきたいと思います。
大阪経済の活性化について
府内で創業した企業、倒産、廃業の件数はどうか
まず、第一の柱は、大阪経済の活性化についてです。
知事は、二〇〇一年九月議会で産業再生プログラムの数値目標として「事業所の開業数については今後一万件を上乗せし、毎年三万件にのばす」と言明しました。では、府内でこの間創業した企業は何件で、また、倒産、廃業の件数はどうなっているのか、明らかにするよう求めます。
「産業再生プログラム」が大阪経済の振興に役立っていない
先般発表された、二〇〇一年十月一日現在の事業所統計調査結果では、ここ五年間の国内の事業所数の減少は、三十六万七千件で、五・五%減、従業者数は、二百五十九万四千人、四・一%の減ですが、大阪は、事業所数で九・三%、従業者数で八・〇%といずれも全国最悪です。これは、知事が鳴り物入りで打ち上げた「産業再生プログラム」が大阪経済の振興に役立っていないことの証明ではありませんか、答弁を求めます。
産業の空洞化をくいとめる
大阪経済振興のためには、まず産業の空洞化をくいとめることです。大阪市信用金庫が府内の取引先六百九十社を対象に調査したところ、「取引先の倒産・廃業」、「海外製品にシェアが奪われる」など九八%の企業が空洞化に対する危機感をもっており、現実に六〇%の企業で仕事が減るなど営業に悪影響を受けています。産業の空洞化防止のためには、国レベルでの法的規制が何より肝要と考えますが、その点も含め、大阪における産業空洞化防止のために府がどのように対処しようとしているのか、答弁を求めます。
既存の中小企業の経営を守る金融対策を強化する
二つ目は、既存の中小企業の経営を守るための金融対策を強化することです。
小泉内閣の不良債権早期最終処理を加速させる方針によって、地域経済の担い手である、信金・信組の合併統合が進むと、中小企業の経営に重大な支障をきたします。日銀による大銀行の持ち株買い取りなど大銀行には至れり尽くせりなのに、不良債権処理を名目にした信金・信組つぶしは容認できません。国に対し、現在の信金・信組を守り振興させる手だてを講じるよう要求するとともに、府として制度融資の枠の拡大、融資条件の緩和などを実施し、中小企業向けの融資に万全を期すべきです。答弁を求めます。
ものづくり支援を強化する経営方策を中小企業と共同・連携してつくり、中小企業振興条例を制定する
三つ目は、府としてものづくりに対する支援を、本腰を入れて強化することです。
私は、これからの中小企業は自分らしい、特徴のある製品・サービスで競争することや競争力の強い企業になるために、学習の機会や経験交流、異業種交流やネットワークの力を活用することが求められていると思います。その一方、行政の責務として、府が中小企業の実態や技術力の調査を行って、既存の中小企業のもつ特技・特質を全面的に把握することや、それを生かして、経営が成り立つ方策を中小企業と共同・連携してつくることが必要だと思いますが、どうですか。
さらに、まちづくりや福祉、教育、文化の問題を視野にいれた地域づくりの中に、中小企業の役割を明確に位置付け具体的な施策を打ち出すことです。どうですか。
それらを推進するためにもわが党がかねがね要求している中小企業振興を明確に位置づけた条例を制定することです。答弁を求めます。
雇用問題について
経済活性化の第二は、雇用問題についてです。
大企業のリストラに歯止めをかける
その一つは、大企業による大規模なリストラに歯止めをかけることです。
私は三年前の九月議会の代表質問で、「産業活力再生特別措置法」による国をあげてのリストラの問題がこの大阪でどのような影響を及ぼしているのかをとりあげました。そのとき、府は「雇用機会の創出に努める」とか「在阪経済団体に対して雇用の確保を要請してきた」などと答えるだけで、大企業のリストラに対してはなんの規制も反対もしませんでした。
最近も新たに松下電器の電子事業部の東京移転や、シャープの三重県への工場移転などが具体化し、府内では引き続き大企業によるリストラ、人減らしが進行しています。こんな動向にキッパリと歯止めをかけるために府として何をするのか、答弁を求めます。
府独自の実効ある雇用計画を確立する
その二は、府独自の実効ある雇用を守る計画を確立することです。
大阪府の今年四・五・六月の完全失業率は七・五%、全国平均よりも二%も高い最悪の事態です。
九月、府が発表した「十二万人緊急雇用創出プラン」はほとんどがパート採用という一時的な雇用で、今後リストラが行われないであろうという前提条件になっています。しかも、三年間という時限計画ですから、年間では四万人の雇用計画にすぎず、失業者の一割にもみたない数です。そのうえ府の「プラン」には、独自の予算措置もありません。今必要なことは、府独自に新たな雇用を確保することです。
まず、府の発注する公共工事を生活密着・福祉型に転換し、地元の中小企業の仕事を増やす。特別養護老人ホーム、保育所、障害者福祉施設とグループホームの増設で雇用を確保する。さらに学校施設の改善、住宅、道路、駅舎のバリアフリー事業の拡大、住居の耐震対策、教育における少人数学級の実施等の取組みなど行い、具体的な雇用確保の目標値を明らかにすることです。答弁を求めます。
高校卒業生の就職問題も極めて深刻です。例えば宮城県では、一年間の緊急対策として、高卒生四十人を県が雇用し、雇用期間中に新たな就職先を見つけるよう実態的に激励するなどの対策をとっています。府としても検討すべきです。答弁を求めます。
福祉行政の充実について
提案の第二の柱は、府民のくらしの支えである福祉行政の充実についてです。
現行の府独自の医療費助成制度は堅持する
その第一は、府独自の福祉医療制度の見直しについてです。
府は老人医療など今後の福祉医療のあり方について、今年度に入って市長会や町村長会との共同で検討してきたとしてきましたが、このほどその結果を公表しました。いくつかの新聞報道によれば、府は老人医療費助成制度の廃止、障害者、母子家庭医療費助成については所得制限の強化や、自己負担の導入などが検討されているとのことであります。もしこれらの改悪が強行されれば、四十数万人にのぼる老人や母子、障害者のくらしと健康が大きく損なわれることは必至であります。とりわけ老人医療費助成制度は一九七二年、全国に先駆けて府が七十歳以上の老人を対象に創設したもので、七三年の国制度確立の先導的役割をはたし、七四年には六十五歳から六十九歳までの老人医療費助成制度として発展させ、まさに府の福祉行政のシンボル的役割を果たしてきました。
それを、「世代間の負担の公平」とか「受益者負担」などを口実に、廃止や削減することは、そもそも福祉とは何かという根本を理解しない象徴的な暴挙です
府は、これら諸制度見直しのいまひとつの理由に財政問題をあげていますが、福祉や医療は府の自治体としての根本的任務ではありませんか。府の厳しい財政難は長年の開発優先の府政運営の結果であり、そのツケを現行の医療費助成制度の適用を受けている社会的弱者にまわすことは許されません。
地方自治体の責務を真に自覚するなら、老人、障害者、母子家庭についての現行の医療費助成制度は堅持すべきであります。答弁を求めます。
府立の施設のあり方について
第二は、府立の施設のあり方についてです。
身障者福祉センター付属病院統合計画は撤回し、現地で建て替え、整備を行う
まず、身体障害者福祉センター附属病院を府立病院に統合する問題です。
身障センター附属病院は、障害者の歯科診療や二次障害医療等にとりくみ、地域からも障害者からも長く信頼をえています。同病院への通院が困難なために病院近くに引っ越ししてきた障害者とその家族も少なくありません。住吉区にある府立病院に統合されれば、ただちに引っ越すことはできないし、三十分以上もかけて、府立病院に通うことは障害者にとって肉体的にも精神的にも、また経済的にも大変な問題です。また、重度障害者が、必要な治療を受けること自体、病院や医師、医療スタッフとの長い時間をかけた信頼の蓄積がなければできないことです。治療を受ける障害者にとって急激な環境の変化は好ましくないとの専門家の意見もあります。
身障者福祉センター付属病院の府立病院への統合計画は撤回し、現地での建て替え、整備を求めますが、どうですか。
府立五病院は、府内医療をリードする公的な役割を果たすよう内容を充実する
また、府は府立の五病院のあり方を見直し、一般の診療は他の公立病院や民間の病院や診療所にまかせてしまい、府立の病院は十六の分野の高度・専門医療に特化する方向を打ち出し、同時に経営的には、当面地方公営企業法の全部適用をめざすとしています。しかし、これでは病院経営の独立採算が厳しく求められることになり、高度・専門医療や不採算部門に本当に責任を持つことはできません。また、一般医療を切り離してしまうことは、専門性を有しながらも住民に奉仕すべき公立病院の本来的役割を自ら否定することではありませんか。府立五病院のあり方については、なおより広範な府民の意見や要望を忖度し、府内医療をリードする公的な役割を果たすよう内容充実につとめるべきと考えますが、答弁を求めます。
介護保険について
第三は、介護保険についてであります。
訪問介護の利用料、介護保険料が引き上げられ、受けたいサービスを我慢する実態をどう認識するのか
来年度からは訪問介護の利用料三%の特別措置は六%に引き上げられ、さらに介護保険料が引き上げられます。
大阪の中間まとめによると、保険料のアップ率は府平均で約一〇%ですが、最高は二二%、三千七百円台になる市が四市もあります。高齢者の三分の二は住民税非課税です。特に、七十五歳以上の一人暮らしの女性の三割は、月四万から五万円の年金で暮らしています。そこから高い介護保険料を差し引かれ、その上に健康保険料、家賃、光熱水費などを支払えば、残る食費はごくわずか。配食サービスの一回分を二回に分けて食べることはごく当たり前という生活です。こんな低所得者が、介護の必要が生じたとき結局受けたいサービスを受けないで我慢するという事態になるのは目に見えています。知事はこんな実態をどう認識するのか、まず答弁を求めます。
介護保険を真に府民に役立つようにする提案
介護保険が真に府民に役立つものになるよう、以下私は次の提案を行います。
国の負担割合引き上げを求め、介護保険料や利用料の減免を実施する市町村を支援する
その一は、国に対して介護費用の負担割合を引き上げ、保険料や利用料の負担を減らすすよう求めることです。
その二は、ますます高騰する介護保険料や利用料について、減免を実施する市町村が広がっています。当然のことです。この際府が市町村を支援する方途を考えることです。
国に対し新型特養ホームの建設費の助成を行い、不当な使用料は徴収しないことを提案する
その三は、いわゆる新型特別養護老人ホームについてです。
入居者の強い要望で、このホームは、全室個室になるということですが、その機に乗じて、個室部分の建設費の国の補助金をゼロにし、全額利用者で償却するという方針が出されました。
特別養護老人ホームを一・五倍以上増やさなければならない時に、新型に名をかりて、補助制度を改悪し、府民の負担を増やすという方向は、間違っているのではありませんか。国に対し、個室部分の建設費の助成を行い、不当な使用料は徴収しないよう国に求めるべきです。以上答弁を求めます。
低所得者対策について
福祉行政の最後は、低所得者対策です。
「小口生活資金制度」の存続・拡充をする
国の児童扶養手当の改悪とともに、府の母子家庭に対する福祉貸付が改悪されました。低所得世帯の「かけこみ緊急資金」が廃止され、「小口生活資金制度」ができましたが、きわめて不十分です。府民のくらしを支える最後の砦ともいえる融資制度を存続・拡充こそ必要です。いかがですか。
生活保護の適用は高齢・障害・病気以外にも柔軟に適用する
倒産、失業で生活保護を申請する府民が増えています。どんなに努力をしても就労できず生活できない人には生活保護が必要です。生活保護の適用について高齢・障害・病気以外にも柔軟に対応するよう市町村に徹底することを求めます。見解を問います。
123号通知の一部改正に基づき、府も取り扱いの徹底をはかる
さらに、生活保護受給申請の際に提出を求めている、いわゆる百二十三号通知にもとづく「一括同意書」についてであります。
この件について、国は二〇〇〇年四月に通知書の一部改正を行い「同意書は必要に応じて徴収する」と再確認しました。しかし、府内の市町村においてはいまだに申請者のほとんどに同意書の提出を求めています。東京都や秋田県でも改善へ大きく踏み出しています。府においても申請書の取り扱いについ生活保護法に基づき市町村への徹底をはかるべきです。答弁を求めます。
教育について
提案の第三の柱は、教育についてです。
府立高校「再編整備計画」は撤回し、30人学級の実現、教育費の父母負担を軽減する
第一は、府立高校統廃合問題です。
九九年から十年間に二十校を廃校にする府立高校つぶしは毎年大きな怒りをよび、府民の大きな反対運動がおこりました。にもかかわらず府教委は府民の批判になんら耳を貸さず、「府立高校つぶし」をより強権的におしすすめようとしています。今年度も二組の統廃合などの案が発表されました。来年度からは全日制普通科高校にとどまらず、工業高校や夜間定時制高校も含めた「再編整備」を計画し、「どの子にもゆきとどいた教育を」との府民の願いに背を向け、受験競争をいっそう激化させようとしています。
子ども、父母・府民の教育への願いを踏みにじる「再編整備計画」は撤回し、全日制高校の計画進学率の大幅引き上げ、教職員定数の増員、教育予算の増額、三十人学級の実現、教育費の父母負担の軽減こそ行うべきだと考えますが、見解を求めます。
府立高校のエアコン設置に伴う使用料徴収について
第二は、府立高校のエアコン設置にともなう使用料徴収問題です。
府立高校へのエアコン導入は学校設置者である府が負担する
府立高校の普通教室へのエアコン導入の財源として、現行の授業料とは別に使用料六千円を上限に徴収する案が示されました。教育基本法第十条二項に、教育行政は「教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立」を義務づけ、学校教育法第五条では、その経費は設置者が負担すると明記しています。
わが党は、夏場の暑い校舎にエアコンが設置され、高校生が快適に勉学に打ち込めるようになることにはもちろん賛成です。しかし、その経費は当然設置者である府が負担すべきです。生徒からの徴収は撤回すべきです。
国がエアコン設置に国の補助制度をなぜ利用しないのか
さらに、国がエアコン設置に三分の一補助する新制度を来年度から発足させるにもかかわらず、なぜ、この制度を利用しないのか。リース制にするのはなぜか。府内でも地域によって寒暖の差があるにもかかわらず、なぜ、一斉に設置するのか。総額二百億円もかかる根拠は何か。それぞれ答弁を求めます。
養護学校でも全校・全教室にいっせいにエアコンを設置する
また、府立高校に一斉にエアコンを導入するというのであれば、同時に体温調節が困難な障害児が通う養護学校でも全校・全教室に一斉に設置すべきではないのですか。その具体計画はどうなっているのか、答弁を求めます。
財政運営の抜本的転換について
提案の第四の柱は、府の財政運営の抜本的転換についてです。
府の財政危機の歳出面での原因は、巨大開発を借金に依存しながら無反省に続けてきたことにある
深刻な府財政危機打開のカギは、危機の真の原因を見定め、それを除去・改善することです。
府税収入が最も多かった一九九〇年度に比べ、九二年から九七年度の年平均税収は、二〇・五%の落ち込みでしたが、逆にこの間、公共事業費は四〇%も増えました。九八年度から昨年度までを見ると、税収減はさらにひどくなり、さすがに公共事業費は九〇年度の水準近くまで減少しましたが、公債費は九〇年度と比べ年平均で六四%も増加しているのです。府の財政危機の歳出面での原因が、不況で税収が落ち込んでいるのに、公共事業の名の下に巨大開発を借金に大きく依存しながら無反省に続けてきたことにあるのは、あまりにも明らかではありませんか、答弁を求めます。
府の法人事業税超過課税率引き下げ、銀行税の徴収延期などが府の歳入不足の大きな原因である
歳入面では、不況による税収の落ち込みだけでなく、法人事業税の税率が一二%から九・六%に引き下げられてきたこと、府自ら法人事業税の超過課税率を一〇%から五%に引き下げたこと、今年度からの銀行税の徴収を延期したことなどの大企業優遇策も、府の歳入不足の大きな原因となっています。この事実は認めますか、答弁を求めます。
歳入確保のための日本共産党の提言
こうした事実にたって、わが党は歳入確保のため、次の提言を行うものです。
消費税増税や全国一律外形標準課税の導入断念を求める
先ず、国に対して不況打開と中小企業の振興によるわが国経済の立て直しで、税収全体を引き上げる経済政策をもとめることです。その際、消費マインドをいっそう冷え込ませる消費税増税や、赤字法人や中小企業に増税を強いる全国一律外形標準課税の導入はきっぱり断念し、また大企業優遇の法人税減税や所得税の課税最低限度額の引き下げなどの庶民増税はやめるよう強く政府に求めることが重要です。さらに政府系金融機関からの府債の金利軽減策の実施、大銀行への同様措置の指導の強化を求めることも肝要です。
法人事業税の超過課税率の法定限度の復元、銀行税の即時徴税、府債金利の軽減を求める
さらに、府として大企業の法人事業税の超過課税率の法定限度一〇%への復元、銀行税の即時徴税、府債金利の軽減のための銀行団との交渉の強化が重要ですが、その意思があるか、あわせて答弁を求めます。
府政の当面する重要課題について
以上、私は、府が「自治体らしい自治体」を取り戻すため、四つの課題について、わが党の提案に対する知事の見解を質してきました。続いて府政の当面する重要課題について質問をします。
大型開発について
まず、いま府がすすめているいくつかの大型開発について質問します。
緊急性もなく採算も成り立たない関空二期事業を中止する
その一つは、関空二期事業です。
今年の五月議会以降も見過ごせない、いくつかの事実が明らかになりました。
国土交通省が六月発表した最新の需要予測です。二〇〇七年十三万六千回、これまで国や府、関空会社が強調していた十六万回には遠く及びません。十六万回に達するのは、ようやく十年後の二〇一二年です。しかし、関空の実際の離発着回数はいぜん減少し、六月、七月の旅客数も対前年同期比で八〇%という大幅に落ち込んでいることからみても、極めて甘い予測です。
今年七月、日航や全日空などわが国の主要な航空会社でつくる定期航空協会が、現空港の一本の滑走路でも年間の離発着回数が十八万回可能となる独自の試算を明らかにしました。
これらの事実は、関空二期事業はどこから見ても、緊急性はなく、採算的にも成り立たないことを示しています。重ねて関空二期事業の中止を求めますが、どうですか。
臨海工水企業団の水利権を府営水道に振り替えれば、安威川ダムは不要となる
大型開発の二番目は、水利権活用と安威川ダム建設についてです。
五月十六日、国土交通省近畿地方整備局が紀伊丹生川ダム建設の凍結を決定しました。紀伊丹生川ダム建設が、過大な需要予測にもとづく、ムダな大型開発であることが、明らかになったからです。
ところで、現在の府の水需要計画は、二〇〇一年に一日最大給水量で二百五十三万トンに引き下げられました。しかし、二〇〇一年度の一日最大給水量二百十万トンという実績や、最近の水需要の鈍化、今後の人口減少などをあわせ考えると、二百五十三万トンの計画でも、依然として過大です。その過大な計画を根拠にして、府は今もなお安威川ダム建設をすすめています。
こうした中で最近、新たな条件が発生しました。新日鐵堺の廃業にともない大阪臨海工業用水道企業団が閉鎖、清算されることです。その結果、企業団の保有する水利権の十五万トンが宙に浮きます。この水利権を府営水道に振り替えれば、七万トンの水利権確保を目的とする安威川ダムは不要となり、そこに巨大な事業費をかける必要はなくなります。
企業団の水利権を活用し、安威川ダム建設への水道部の参画は中止をして、ムダと浪費をなくす、まさに一石二鳥のわが党の提案ですが、採用する気が府にあるか、答弁を求めるものです。
「水と緑の健康都市」・「南河内・健康ふれあいの郷」などについて
三番目は、箕面市北部の「水と緑の健康都市」や「南河内・健康ふれあいの郷」など宅地開発の再開や、新たな展開についてです。
りんくうタウン、阪南スカイタウンなどで損失を大きくした府の責任を認める
これまで府は、りんくうタウン、阪南スカイタウンなど、いくつもの巨大開発を手がけ、広大な土地を売り残しました。わが党は、当初からこれらの事業の中止・凍結を求めてきましたが、府は耳を貸さずに強行してきました。事ここに至った府の責任を認めますか。答弁を求めます。
売れる保証のない事業に税金投入は府民への背信行為
ところが今年五月府は、中断していた「水と緑の健康都市」開発を再開させるため、事業計画変更案を発表しました。当初の見直し計画は、税金投入を必要としない収支均衡の資金計画でしたが、今度の計画は七百五十億円もの税金を投入する計画です。
さらに四年前、「府財政再建プログラム(案)」により凍結されていた「南河内・健康ふれあいの郷」開発も、このたび凍結解除し、府住宅供給公社が近日中に着工の予定です。こちらは処分予定地が完売できても、七十七億円の損失が見込まれています。
大阪府基準地価格の住宅地の平均は、一九九〇年を一〇〇とすると、二〇〇二年は三三・九にまで下がり、市場では住宅地が供給過剰になっています。供給過剰の市場に府が新たな宅地を供給しても、売れる保証はありません。売れ残ればより大きな損失につながります。こんな事業になぜ、府が取り組まなければならないのか、税金を投入することは府民への背信行為ではないか。答弁を求めます。
最低居住水準未満世帯解消のために、府営住宅こそ建設すべき
本来府がやらなければならないのは、最低居住水準未満世帯を解消するために、公共住宅の供給を増やすことは大切な課題です。府営住宅の、十倍を越す応募倍率も下げなければなりません。ところが府は、府営住宅は原則として増やさないとして、府の責任を放棄していますが、府営住宅こそ建設すべきです。答弁を求めます。
屋外広告物法や条例を政治活動や表現の自由などの基本的人権を保障するよう改正する
府政にかかわる第四の問題は、屋外広告物条例についてであります。
今議会に、屋外広告物法施行条例改正案が提出されました。
屋外広告物法とその施行条例は、「美観風致を維持し、及び公衆に対する危害を防止する」ことが目的とされていますが、同時に日本国憲法が国民に保障する基本的人権の重要な一つである「表現の自由」に対する制限という危険な性格を有しています。
そのため、屋外広告物法は第十五条で「この法律及びこの法律の規定に基づく条例の適用に当たっては、国民の政治活動の自由その他国民の基本的人権を不当に侵害しないように留意しなければならない」と規定し、大阪府屋外広告物法施行条例も同様の規定を設けています。
しかし、国民の政治活動の自由という民主主義の根幹に関わる基本的人権を、「留意」規定だけで守れるものではありません。屋外広告物法や、その施行条例そのものが、政治活動や表現の自由などの基本的人権を十分に保障するよう改正されるべきです。答弁を求めます。
市町村合併は住民の意思と自主性を尊重し、府はいっさいの押しつけをしない
第五は、市町村合併についてです。
国はいま「平成十四年度は正念場の年」と号令をかけ、市町村合併押しつけに必死になっています。
府は二〇〇〇年十二月「府市町村合併推進要綱」を作成・発表以来、積極的に合併を推進してきています。二〇〇一年四月「合併推進補助金制度」創設、七月には知事を本部長に「支援本部」の設置、二〇〇二年四月富田林市・太子町・河南町・千早赤阪村を重点支援地域に指定。七月、府職員派遣などの「市町村合併支援プラン」を発表と矢継ぎ早にすすめてきました。しかし、富田林などの四市町村の「来年四月合併」は、「住民置き去り」の進め方に強い批判の声が広がる中、断念せざるを得なくなりました。
全国的には押しつけをはね返し、埼玉県上尾市や滋賀県米原町、広島県府中町など住民投票で合併の是非を問う市町村が広がっています。府内でも高石市が住民投票を実施することを決めました。さらに、福島県矢祭町、新潟県加茂市、山梨県早川町などは合併しないことを宣言しています。また、市町村の自主的判断が原則という姿勢を崩していない高知県、政府指針に追随せず今なお合併パターンをつくっていない長野県、合併しない市町村にも財政支援することを検討している福島県など、国による合併のおしつけに反対する自治体が増えています。
市町村合併はあくまでも住民の意思と自主性を尊重し、それぞれの市町村が主体性をもって対応すべきです。
この際府は、市町村への府職員の派遣などはやめ、いっさいの押しつけを行わないよう求めますが、どうですか。答弁を求めます。
府の事業にかかわる二つの疑惑について
当面する府政問題の第六は、府の事業にかかわる二つの疑惑についてであります。
関空2期事業の埋立て工事をめぐる疑惑について
その第一は、関空二期事業の埋立て工事をめぐり、大阪府漁業協同組合連合会会長の親族らが経営する会社に対して「下請け工事の四〇%もが集中している」との疑惑があがっていると新聞が報道しました。以下七点について質問します。
「共和海建」などが下請けした工事はそれぞれ何件で、その事業内容及び金額はいくらか
この会社は、岸和田市の「共和海建」とその関連会社の「セイホ工業」などで、一九九九年三月から二〇〇一年三月までの二年間に二期事業の護岸築造工事や埋立て地盤改良工事などで「落札した元請けゼネコンJVから四〇%もの工事が『共和海建』や『セイホ工業』などの会社に下請け発注された」としています。まず、こうした事実があったのか。
また、関空用地造成会社は、九九年三月十日に六つのゼネコンJVに護岸築造工事その一からその六まで、総額は一千五百九十二億八千五百万円を発注していますが、このうち「共和海建」と「セイホ工業」が下請けした工事はそれぞれ何件で、その事業内容及び金額はいくらか。
用地造成会社や府は元請けから提出された施行体系図をチェックしていたのか
第二点は、「共和海建」は資本金七千五百万円、全従業員八十五人で、そのうち作業員は五十五人の会社だといわれています。護岸築造工事や埋立て地盤改良工事には当然専門の技術者が必要で、しかも多くの工事を同時に施行する能力も必要ですが、この会社にはその能力があるのか、施工能力もないのに下請け工事を発注していたとすると、元請けゼネコンはもちろん、それを認めていた用地造成会社や府の責任も問われますが、どうですか。また、あらかじめ元請けから提出された施行体系図はどこがチェックしていたのか。
「共和海建」などは、丸投げ、上請けをしていた事実があったのか
第三点は、本来施工能力のないと思われる「共和海建」などは、自社で工事が出来ないので会社規模の大きい海洋土木会社に丸投げ、上請けをしていたとされていますが、そういう事実があったのか。
公共事業の受注に際し、脅迫があり、契約そのものが重大な問題を含んでいる
第四点に、元請け会社が「共和海建」などに発注した原因については、一期工事で漁民に海上封鎖され工事がストップしたこともあり「妨害するぞ」と「圧力をかけられ配慮せざるを得ない」と打ちあける元請会社幹部もいたと報道されています。事実であれば公共事業の受注に際し、脅迫があり、契約そのものが重大な問題を含んでいるのではないのか。
「共和海建」と「セイホ工業」の現所在地はどこか
第五点に、二期事業の下請けを大量に受注していた「共和海建」と「セイホ工業」の現在の所在地はどこか。
転貸は原則禁止の土地使用を府は黙認してきたのか
第六点に、「セイホ工業」が、先日まで所在していたのは大阪府が所有する土地で、岸和田市漁協が「組合員の休憩所などに使用する」として府に申請し許可されたものです。私は現地を見てきましたが、しかし、漁協は一切使用していませんでした。第三者への転貸は原則禁止されていますが、府は月額百万円の土地代を受け取った八年ものあいだ黙認し、転貸をみとめてきたのか。
府有地に府漁連会長の銅像を建立しているが、府はこれを認めているのか
最後に、私は九四年三月の土木建築委員会で府の土地に岸和田漁協が建てた建物を「共和海建」の前身の「共和商事」にまた貸ししている問題をとりあげました。当時の港湾局次長は「漁協に関連施設として認めており、その一部を貸しつけている」と調査さえ行わず、「共和海建」へのまた貸しを認め、そのうえ「セイホ工業」にはその一ヶ月あとに貸付けがされており、府のこうした漁連や「共和海建」との長い癒着が今回の疑惑につながっているのではないか。また、府有地には府漁協連合会長の銅像まで建立しているが、府はこれを認めているのか。以上について明確な答弁を求めます。
BSE対策「国産牛肉買い上げ事業」にからむ問題について
疑惑問題の第二は、政府のBSE対策「国産牛肉買い上げ事業」にからむ問題です。
府同和食肉連の一千百四十五トン、府食肉連は五百七十三トンの牛肉はどこで焼却したか
九月十四日付の「週刊現代」はこの買い上げ事業について「浅田満氏が会長を務める大阪府同和食肉事業協同組合連合会は、一千百四十五トンを、同じく浅田氏が副会長を務める大阪府食肉事業協同組合連合会は五百七十三トンをそれぞれ全肉連経由で政府に買い上げ申請し」「浅田氏は最大規模の牛肉を国に買い上げさせたうえ、全量を焼却。偽装の有無を証す物証さえ葬り去った」と述べています。
そこで、第一に、この牛肉はどこの施設で焼却したのか、それは何トンか。
焼却した市場隔離牛肉はどこから持ちこまれたのか
第二に、府はこの焼却について本年一月十五日、府内の市町村や一部事務組合あてに環境整備室長名で文書を出し、大阪市、堺市、泉佐野市などの冷蔵倉庫に保管されている市場隔離牛肉の処理を依頼していますが、この隔離牛肉はどこから持ちこまれたのか。
週刊現代の「偽装の有無を証す物証さえ葬り去った」とする措置に府が手を貸したのか
第三に、浅田満氏の関連する二つの食肉事業協同組合連合会が焼却した牛肉の総計は一千七百十八トンであり、これに匹敵する牛肉が府が依頼した施設で焼却されています。週刊現代の「偽装の有無を証す物証さえ葬り去った」とする措置に府が手を貸していたのではないか。
鈴木宗男被告の政治団体の大阪連絡所が南大阪食肉畜産荷受に置かれていたのは事実か
第四に、衆議院議員・鈴木宗男被告の政治団体、大阪食品流通研究会の大阪連絡所は浅田氏が社長を務めていた南大阪食肉畜産荷受の中に置かれていたことが明らかになっています。これは事実か。
知事は二〇〇〇年七月八日以外にも浅田氏と密談をしたのか
第五に、さらに週刊現代は「太田房江知事も大阪羽曳野市の自邸に呼びつけ密談を主宰する」というただならぬ関係を報じていますが、これは二〇〇〇年七月八日以外にも密談をした事実を指しているのかどうか。そうであればいったいいつのことなのか、以上五点について答弁を求めます。
知事の政治姿勢について
最後に知事の政治姿勢について質問します。
知事として首相にアメリカのイラク攻撃に反対するよう申し入れる
アメリカのイラク攻撃と「有事法制」についてです。
アメリカのイラク攻撃が国際政治の焦点になり、来年一・二月ともいわれています。イラク攻撃には中東をはじめ、大多数の諸国が反対しています。この中で、小泉首相はいまだに反対を表明していません。大阪府知事として、首相に反対するよう申し入れることを求めます。
知事が、有事法制反対の意思を表明する
さらに「有事法制」についてですが、この法案は、日本の国と国民を守るためのものではなく、米軍が海外で行う介入戦争にたいして、日本が直接の武力行使をするものであり、地方自治体には国民を強制動員する役割をになわせる法案だということが国会論戦を通じて明らかになりました。知事は、日本国憲法と地方自治を守り、府民の生命、財産、基本的人権を守る立場から、有事法制反対の意思を表明されることを求めますが、どうですか。答弁を求めます。
以上で、私の第一回目の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
太田房江知事の答弁
日本共産党大阪府議会議員団を代表されましての、奥野議員のご質問にお答え申し上げます。
私は、知事就任以来、大阪の再生に向け、産業の再生、都市の再生、府政の再生に全力を挙げて取り組んでおりますが、これは、右肩上がりの発想に根ざした旧来の制度や考え方からの脱却を図る、いわば地方版構造改革であり、国の進める改革の理念と相通じるものです。
改革を進めるにあたっては、現在の大阪が厳しい状況にあることを十分認識し、府民のくらしの安全安心を最優先に考え、府政の責務であるセーフティネットをきっちりと整えると同時に、大阪の未来への投資をためらわず実行してまいります。
今後とも、府民の意見はもちろんのこと、幅広い識者の考えや、他の自治体の取り組みも参考にしながら、魅力と活力にあふれる大阪づくりと府民生活の安定向上に努めます。
そして、府民主権、公民協働の21世紀型府政をめざしてまいります。
次に、大阪経済の実態につきましては、お尋ねの創業及び廃業件数は、事業所統計によりますと、この2年間で、新設事業所が73,585件、廃業事業所が86,205件となっております。
依然として廃業数が開業数を上回るという厳しい状況であるが、前回の調査と比較して新設事業所数が増加するとともに、「創業促進税制」の対象となる資本金1千万円以下の企業の創業数が13年度は増加に転じるなど、大阪産業再生プログラムに基づく施策が一定の成果を上げているものと考えております。
お示しのとおり、製造拠点の海外進出や他府県への移転については、大阪経済に極めて大きい影響を及ぼすものと考えております。このような企業の経済活動そのものを規制することは困難なものと考えますが、今後とも、産業立地施策の充実を図りながら、内外企業の誘致に最大限の努力を払ってまいります。
次に、金融対策につきましては、信用金庫、信用組合に関する事項は、指導監督権限を有する国において主体的に検討されるべきものであります。
中小企業向け制度融資については、今年度、過去最大となる五千億円の融資枠を確保しており、今後の資金需要の推移を見守ってまいります。
また、融資条件については、金利の引下げをはじめ、融資限度額の引き上げや連帯保証人要件の緩和等を実施するなど、より利用しやすい制度となるよう努めております。
次に、ものづくりに対する支援につきましては、中小製造業の振興が地域経済に果たす役割は大きく、毎年実態把握に努めております。
今後は、東大阪ものづくりの支援拠点施設を活用し、既存の支援機関との効果的な連携を図りつつ、総合的なものづくりの支援に努めてまいります。
お示しの条例の制定につきましては、私自身、大阪経済の再生、地域活性化は、中小企業の振興なくしてありえないとの強い思いから、中小企業対策を本府の重要施策の一つとして推進しており、特に必要ないと考えます。
次に大規模なリストラにつきましては、厳しい不況に打ち勝つため、各企業では競争力の強化や経営改善に努力しており、個々の企業が自らの経営実態に即し、事業の再構築等を進めることは妥当性もあります。
しかし、雇用確保による府民生活の安定は、本府にとっても重要な課題であり、これまで在阪経済団体に対して、大阪労働局とともに雇用の確保について強く要請してきたところです。今後とも、職業安定行政を担う国とともに、経済団体に対して雇用の確保を働きかけてまいります。
次に、府独自の実効ある雇用を守る計画の確立につきましては、先般策定した「12万人緊急雇用創出プラン(案)」の大きな柱として、府のあらゆる分野で雇用の視点からの事業展開を図る「LIVE WORK事業」の実施により、3万人の雇用創出を図ることを打ち出したところでございます。
この事業の実効性を確保するため、プラン策定後直ちに、私を本部長とする「大阪府緊急雇用創出推進本部」を設置いたしました。
今後、同本部において、お示しの事業についてもその可能性を検討し、高校卒業生の就職促進も含め、府民の雇用確保の視点から府独自の雇用創出計画を策定してまいります。
老人、障害者及び母子家庭の各医療費助成制度のあり方につきましては、4月から市町村との共同研究を進め、このたびその報告書をとりまとめたところでございます。
この報告書では、本制度を取り巻く環境の変化や国の医療制度改革等による影響が見込まれる中で、今後とも持続可能な制度といたしますため、世代間負担の公平性や適正な受益者負担などの観点から、検討していく必要があるとの方向性がしめされており、府としては、この報告書の考え方に沿って今後十分に検討を進めてまいりたいと存じます。
次に、府立の施設のあり方につきましては、先般、大阪府衛生対策審議会から「今後の府立の病院のあり方、果たすべき役割」について答申をいただいたところでございます。
この中で、府立の病院がおのおのの専門性を生かした高度医療サービスに重点的に対応することで、より一層効率的・効果的に府民が必要とする医療サービスを提供するべきとされたところでございます。
本府といたしましては、こうした答申の考え方に沿って、必要な診療基盤を確保しつつ、診療機能を重点化することが必要であると考えており、早期に診療機能の見直しについて具体的な計画を策定してまいります。
お示しの、身体障害者福祉センター付属病院につきましては、新たに、府立病院において幅広い診療基盤のもと、障害者医療やリハビリテーション医療の向上に資するよう、今後検討のうえ、府としての方針を決定してまいりたいと存じます。
次に、「介護保険」について、一括してお答えいたします。介護保険制度におきましては、低所得者の方も必要な介護サービスを利用できるようにすることが重要であると考えております。
保険料や利用料につきましては、制度上、一定の低所得者対策が講じられておりますが、府としては、市町村と連携し、引き続き国に対して低所得者の負担軽減制度の見直しを要望してまいります。
国庫負担の引上げにつきましては、法令により、介護保険の費用負担割合が定められており、その枠組みで制度の円滑な運営に当たってまいります。
保険料や利用料の減免につきましては、市町村自らが判断して実施されているものであり、府として財政支援を行う考えはございません。
新型特養ホームにつきましては、在宅高齢者との負担の均衡を図るため、入居者に相応の居住費負担を求めるものであり、個室部分の建設費の助成を国に要望する考えはございませんが、低所得者の居住費負担が軽減されるよう、引き続き国に要望してまいります。
つぎに、「小口生活資金」貸付制度につきましては、国が本年度中に実施を検討している「緊急小口資金」貸付制度の動向も見極めながら、そのあり方を検討してまいります。
次に、「生活保護」について一括してお答えします。
まず、生活保護の申請時の取扱については、申請者の意思を十分尊重し、必要とされる方に適切に保護が行われるよう、福祉事務所に対し通知しているところであり、今後とも十分周知してまいります。
また、生活保護の適正な実施を確保するためには、要保護者の収入及び資産の状況を的確に把握しなければならず、要保護者に生活保護法の趣旨を十分理解してもいただいた上で、必要に応じ、資産などの調査に同意する旨の書面を提出していただけるよう、今後とも福祉事務所に対し、機会あるごとに周知してまいります。
次に、府立高校「再編整備計画」につきましては、府教育委員会において、先に公表した今年度の実施対象校(案)の具体化をはじめ、引き続き、府立高校の特色づくり・再編整備の着実な推進に努めているところであり、私も積極的に支援してまいります。
高等学校への受け入れ計画の前提となる進学率のあり方につきましては、府民ニーズを踏まえ、教育委員会と連携しながら検討を進めてまいります。
教職員定数については、行財政計画案において府単独加配を全廃する一方で、本府の教育課題の状況等を踏まえ、平成13年度からスタートしている国の教職員定数改善計画による定数を最大限確保するよう努めております。
教育予算の増額につきましては、教育施策全般の充実について、国に対して強く要望するとともに、教育改革プログラムにもとづく施策の推進を図るために予算の確保に努めております。
学級編成につきましては、1学級40人という編制基準を維持しつつ、きめ細やかな指導の充実を図るという国の方針に則して対処してまいります。
府立高校の授業料につきましては、生徒の教育環境の改善や各種の教育充実施策に活用しているところであり、引き下げる考えはございません。
次に、府立高校の空調機導入に係る保護者負担についてですが、学校教育法では、学校経費の一部を学校の利用者から徴収できることになっております。
今回の教育環境改善事業は、他府県に例のない全普通教室への空調機の一斉導入を図るもので、一部保護者負担をお願いするものであります。
その事業費については、可能な限り圧縮を図るとともに、そのうち、一定の部分は既存事業から財源を捻出することとしたものであり、保護者負担を撤回する考えはございません。
また、国においては、現在、補助制度創設に向けて概算要求中であり、その帰趨を見極めながら、本府の取組みも補助対象となるよう要望しております。
今回の教育環境改善事業の実施にあたっては、事業費を軽減するため、従来の直接工事方式だけではなく様々な事業手法の検討を行った結果、民間の資金及びノウハウを最大限に活用した一括業務委託方式を採用することといたしました。
また、空調機設置は、学校現場に加え、府立高等学校のすべてが加盟している府立高等学校PTA協議会から強く要望を受けているものであり、教育環境の改善に向けて全校一斉に整備する必要があると考えます。
債務負担行為の200億円につきましては、空調機導入に係る設計及び機器の設置、並びに、設置後13年間にわたる維持管理、光熱費の全てを含む経費の総額を示したものであります。実際の徴収額については、あらためて規則で定めます。
府立の盲・老・養護学校におきましては、これまで、体温調節が困難な児童生徒が学ぶ普通教室を優先して、順次冷房設備の整備を進めてきたところであり、今後ともできるだけ速やかに空調機の整備に努めてまいります。
次に、本府の財政危機の原因については、歳出・歳入面からご指摘がありましたが、行財政計画(案)にもお示ししているとおり、かつて経験したことのない長期不況による府税収入の著しい落ち込みと、大都市圏の府県の財政安定化に十分配慮されていない地方税財政制度、右肩上がりの経済成長と豊富な税収を前提とした施策構造からの転換の遅れ、人件費や公債費など義務的経費の増加などさまざまな要因があいまったものであると分析しております。
次に、不況打開と中小企業の振興による経済の立て直しにつきましては、国においては、中小企業をわが国経済のダイナミズムの源泉と位置づけ、中小企業の再生に向けた様々な施策を展開しております。
中小企業の振興を通じた経済の活性化が、税収の確保、財政の健全化につながることはお示しのとおりであり、今後とも国と連携し、中小企業の経営革新・新事業展開の推進に努めてまいります。
次に、全国一律の法人事業税への外形標準課税の導入につきましては、税収の安定的確保に資するとともに、応益課税としての税の性格の明確化や税負担の公平性の確保につながるものと考えます。
消費税や法人税、所得税のあり方は、国の税制度全体の中で議論されるべきものであります。
法人事業税の超過課税につきましては、標準税率の5%増しにより平成17年10月までの3年間の延長について、また、いわゆる銀行税につきましては、適用期間を、平成14年4月1日以降の5事業年度とすることについてそれぞれ御議決いただいたところであります。
次に、府債についてですが、政府系金融機関からの府債の金利軽減については、従前から、高金利の既発債の繰上償還制度の弾力的な運用や借換制度の拡充などについて要望してきたところであり、引き続き要望して参ります。
また、国による銀行への指導や銀行団との交渉による金利の軽減については、本府では、証券発行方式により、債券市場から広く資金調達を行っており、繰上償還することは、投資家に想定外の不利益を与え、市場に大きな混乱をきたし、府債の信用が著しく低下するため、現実的には不可能であります。
次に、関西国際空港につきましては、国際航空需要はIATA(イアタ 国際航空運送協会)やICAO(イカオ 国際民間航空機関)をはじめとする多くの機関でも、中長期的には大きく伸びるものと予測されています。
航空機による出国者の4人に1人、国際貨物の3割を担う関西国際空港が、わが国の基幹交流インフラとしての役割を発揮していくためにも、2期事業の着実な推進に全力を挙
げて取り組んでまいります。
安威川ダムは、流域の抜本的な治水対策に加え、水道用水の確保などを目的としたものであります。安威川ダムからの取水につきましては、将来の水需要に対応するとともに水源の複数化を図ることにより、危機管理の観点からも必要なものであります。
なお、大阪臨海工業用水道企業団の水利権の取扱につきましては、淀川における水源開発の中で調整が図られるよう、国をはじめとする関係機関と協議してまいります。
りんくうタウン、阪南スカイタウンなどについては、激しく変化する社会経済環境の中で、分譲価格の引下げや貸付け方式の導入の検討など、時代のニーズに合った手法を採り入れながら、事業の推進に取り組んでおります。
今後とも、課題を先送りすることなく、各事業の目的の達成に向け、まちづくりに最善を尽くすことが、責任ある対応と考えます。
水と緑の健康都市建設事業につきましては、昨年2月に、オオタカや住宅需給動向等を勘案して事業を見直し、オオタカ保全地の確保や都市計画道路網の整備を図る「土地区画整理事業」として収束させる見直し案を公表し、地元箕面市と協議を重ね、本年5月に基本合意に達したところであります。
今後は、箕面市や民間事業者と力を併せ着実な整備を図ってまいります。
次に、南河内・健康ふれあいの郷事業につきましては、建設事業評価委員会からの事業継続は妥当との意見も踏まえ、現在、大阪府住宅供給公社において、地域の住宅需要を勘案し、民間の活用など創意工夫を図り、住宅地の早期処分に向けて造成工事の準備を進めているところであります。
次に、府営住宅につきましては、原則として新たな供給は行わず、平成22年度までの10年間で約1万6千戸の建替えを進めることとしております。
次に、屋外広告物条例につきましては、今回の改正は、まちに氾濫する違法屋外広告物の除去を推進するため、のぼり旗等を簡易除却の対象に加えることや、広告主の義務等を明記するものであります。
今後とも、基本的人権の尊重など条例の趣旨をふまえ、運用してまいります。
次に、市町村合併につきましては、本府は、市町村や住民の自主的・主体的な取組を支援するという立場から積極的に取り組んでおります。
府職員の派遣につきましても、その一環として、市町村の要請に基づき行っているものであります。
次に、関西国際空港2期事業にかかる埋立工事につきましては、関西国際空港用地造成株式会社が、その責任のもとに実施されているものであります。
平成11年3月から平成14年2月までに発注された護岸築造工事等にかかる下請状況につきましては、発注者である用地造成会社におきまして、元請業者に確認した内容として、以下のとおり報告を受けております。
「共和海建」へ68件、「セイホ工業」へ34件が発注されており、両者の受注件数の割合は、概ね40%であり、その主な工事内容は、仮設工事、護岸のコンクリートブロック関係工事など。
なお、元請業者からの下請金額については、公開されていないこと。
共和海建については、元請業者の責任において施工能力を認めて発注したものであり、適正な施工が行われていること。
施工体系図については、法令に基づき適切に取り扱われていること。
工事の一部を、特殊技術や機器を持った規模の大きい会社に下請けさせることはあるが、建設業法にいう「一括下請負」としてのいわゆる「上請け」の事実は、ないこと。
報道されている様な「元請業者への圧力」は、ないこと。
以上であります。
次に、港湾施設用地についてでございますが、セイホ工業については、岸和田市漁業協同組合が使用許可を受けておりました港湾施設用地を、その許可条件に違反して同社が使用していることが判明したため、大阪府港湾施設条例に基づき是正指導を行い、本年8月、退去させたところでございます。
これまで、その事実を把握していなかったことは、遺憾であります。
今後、港湾施設の使用許可にあたりましては、大阪府港湾施設条例に基づき、適正に処理してまいります。
なお、共和海建につきましては、同組合が港湾施設用地の使用許可を受け、設置した事務所の一部スペースを使用していたものであり、許可条件に違反していたものではございません。
また、銅像につきましては、水産会館等の設置を目的として使用許可した敷地の中に、漁業協同組合活動の一環として建立されたものと理解しております。
お尋ねの企業の所在地は、登記簿上、共和海建は岸和田市地蔵浜町7番地の1、セイホ工業は岸和田市地蔵浜町11番地の1となっております。
国のBSE対策「国産牛肉買い上げ事業」にからむ問題についてでありますが、市場隔離牛肉の保管・処分事業は、国と農畜産業振興事業団の事業として実施されているものであります。
府内で隔離された牛肉は、大阪市・堺市・柏羽藤環境事業組合の施設で焼却されております。
施設毎の焼却量及び市場隔離牛肉の買上げ申請をした個別の企業やこれらの企業がどこから搬入したものであるかについては、国の事業であり、また、現在公表されておりませんので、承知しておりません。
市場隔離牛肉の焼却については、平成13年12月28日に環境省から、一般廃棄物として広域的な見地も含め、市町村において焼却処理を行うよう検討することとの通知を受けて、その旨を府内の全市町村に対して連絡したところであります。
なお、大阪食品流通研究会につきましては、大阪府に政治団体の設立届が提出されておらず、承知しておりません。
週刊現代の記事からのお尋ねですが、7月8日当日については、議員の先生方との懇談の場所をお借りしただけであり、それ以外にはそういった事実は一切ございません。
次に、アメリカのイラク攻撃に小泉首相が反対を表明するよう求めよとのことですが、わが国の外交上の問題ですので、国において適切に対処されるべきものであると存じます。
最後に、有事法制についてでありますが、私は、国際平和はとても重要なことだと考えております。万が一の有事の際の対応について法整備がなされることは、わが国の平和と国民の安全の確保にとって必要であると考えております。
奥野勝美議員の再質問
ご答弁をいただきました。特に景気回復の問題から経済の建て直しの問題などでいろいろご答弁ありましたけれども、これでは認識も非常に甘いし、これまでの大阪の経済に対して、景気回復に対して、2年半たったわけですけれども、何の効果も現れていない。このまま同じように進めていくとなったらもっともっと悪くなるというのは目に見えていると思うんですよね。
だからやっぱりそうではなくて、もっと実態をしっかりつかんで、その上から、今の、これまでの2年半のあなたのその府政の実際がどうであったのか、もっと謙虚にみて景気回復をどう図っていくのか。それはひいては、大阪府の財政の建て直しにつながっていくというふうに私は思います。だから今までのような感覚でやっていればいくらでも悪くなっていくと、再度指摘をしておきたいというふうに思います。
それから、医療費の問題についてです。
いま答弁で知事は、この高齢者等に対して適正な負担といっておりますけれども、お年寄りの世帯の収入というのは60歳以上で、全国平均、全世帯のこの平均は8割です。75歳以上で7割というのは、これは総務省の調査で1999年の発表で明らかになっています。お年寄りのこの世帯の苦しい、生活が苦しいということはそういうところでも明らかになっている。
一方で、家庭に占める医療費の負担というのはですね、60歳以上の世帯は全世帯の1.5倍にあがっている。そういう比率であると。年齢が上がればもっとこの医療費の負担割合は高いということになるわけですから、こういう事実を当然認めなければならないということになります。
この10月から国の医療改悪で70歳以上の人たちの負担は2倍以上になっている。この上、府の独自制度まで削られて負担が増えれば、適正な負担どころか、負担ができない。負担ができないということは、持続可能な制度にならないということではないかと思います。障害者や母子の場合も含め、負担できないような制度改悪は認めることはできません。重ねて撤回を求めたいと思います。
次に、府立高校の空調機の問題についてお聞きします。
知事は学校教育法では、学校経費の一部を利用者から徴収できることになっていると答弁されました。あなたのいう徴収できるという法的根拠は、学校教育法第何条に該当するのか。それは、第6条の授業料のことなのか、明確に答えていただきたいと思います。
もう一点、養護小学校で府立高校と同じ方式をとらない理由は何なのか。私にはよくわかりませんでした。養護学校では、授業料を取らないことがその理由になっているのか、そのことも明確にお示しをいただきたいと思います。
次に、臨海水道企業団と水利権の問題についてです。
臨海工業企業団の水利権、15万トンの取り扱いは、国などと協議すると。府営水道に15万トンもらえるように要請していると、そういう意味だというふうにとらえたんですが、そう確認してもよいのかどうか。その際、淀川における水源開発のなかで調整するというのは、滋賀県の丹生ダムなどのほかの水源開発との調整か、そういう事実の確認はできますか。もし臨海企業団の水利権を得ることができれば、大阪府が事業主体の安威川ダムからの水道部の撤退こそ合理的で、他の県などと一緒に進める事業から撤退するよりこの方が容易ではないか、というふうに思います。
なぜ、7万トンの安威川ダムへの参画にこだわるのか。複数水源ということをおっしゃいましたけれども、琵琶湖が涸れる時は安威川はもっと早く涸れるわけですから、複数水源というのはまったくの詭弁、こじつけといわなければならないと思います。答弁をいただきたいと思います。
さて、関空2期事業の疑惑問題でございます。
答弁では、下請は共和へ68件、セイホに34件。40%の件数が下請としていっているということを認められました。
2期事業の護岸築造工事は、1999年3月10日に用地造成会社がその1からその6まで、6つの工域に分けて、ゼネコンJV、6つの企業体に発注いたしました。
その1は、東洋建設株式会社など6社で構成するJVが262億5000万円で、落札をしています。この契約制限価格は264億円ですから、実に99.4%で、落札したことになります。同じく護岸築造工事のその2は、佐伯建設工業株式会社がほかの4社、5社で構成するJVが260億4000万円で落札、契約しました。これの契約制限価格は261億円ですから、99・7%で落札していることになります。その3からその6までずっと見ても、200億から290億の事業ですけれども、いずれも99・6%から高いのは99・8%という金額で落札をしています。よくもこんなに契約制限価格に近い金額で見積もりできたなあ、私は感心しています。神業ではないかと思うほどになっています。 私は、こういうふうな問題と、それから、元請業者から下請金額にその、下請に出されている金額について、知事は公開されていないからわからないというふうに言いました。しかし、私が少なくとも大阪府に提出されているいろんな資料などを見ますと、いくらか明らかになってきます。今の答弁は、まったく調査をしないで用地造成会社から話を聞いたそのままをやっているだけで、何の調査もせずにこの場に臨んでいるというふうに判断をいたします。
この、共和海建が受けた、下請した金額がどれぐらいか、セイホ工業がどれぐらいなのか、いうことを私は自分なりにいろいろ調べました。その1からその6までは総額1592億8500万円ですけれども共和海建はそのうち113億7900万円、セイホ工業は43億2500万円、合計157億490万円になり、これは金額にしたら全体の9・86%、約1割にあたります。
これは私の少ない資料の中から算出したもので、金額には多少の差は当然あると思いますけれども、しかしいずれにせよ件数では40%、そして金額でもまあ、1割近い、かなり大きなものが、セイホ、共和海建、いずれにもいっているのではないかというふうに思います。これはどう見るか、私はあまりにも異常に高いというふうに思いますけれども、こうした問題についてやはりもっと実態を府として調査し、責任をもった答弁、明らかにすべきだというふうに思います。
時間があまりないのですけれども、知事は共和海建などが、その元請業者に漁業関係などから圧力がなかった、そういう事実はなかったというふうに答弁しましたけれども、私はこの問題をいろんなところで調査をしました。ずいぶん現地にも足を運びました。そういう中で、この公共事業の発注に対して、圧力を受けて配慮をせざるを得なかった、こういう趣旨の発言をする人にも会いました。だから当然そうしたことは、私はあったのではないかと推測していますけれども、もっとこれについてもよく調査をしていただきたい。公共事業で、脅迫やあるいは脅し、そんなものがあっては、公共事業が歪められる。大変なことだというふうに思います。
三つ目は共和海建とセイホ工業の現在の所在地、共和海建は岸和田市地蔵浜7番地の1、セイホ工業は現在どこにあるのかわからないような状態、というふうに受けとめました。しかし、この共和海建の借りている事務所というのは、大阪府鰛巾着網漁業協同組合というのがありまして、そこの場所を借りています。ところが地蔵浜7番地の1にありますけれども、その同じ鰛巾着網漁業協同組合は、春木地区の所にもあります。二つは同じなんです。
ところが、大阪府のこの土地の上に立っているのが地蔵浜の現在共和海建が使っている建物です。本来大阪府の土地でありながら、鰛巾着網漁業協同組合は一切使用していない。そして別なところで事業をやっている。まったくこれは大阪府が貸し付けている要綱にも違反する大変な問題だ、又貸しをしているということが明らかになっていると、私の調査ではそういうふうになっています。そういうこともいっさい調査しないで、ぬけぬけとここでよくそんな答弁ができたなというふうに思います。
また、このセイホ工業は、現在企業局が所管しています二色浜というところに事業所があります。この二色浜は、企業局が財団法人臨海りんくうセンターというところに貸し付けていますけれども、その臨海りんくうセンターは、いわゆる関空2期事業の協力会という28社に、その土地を貸しているんです。そこの名前にはセイホ工業というのはありません。また当然、JVのなかにも入っていません。臨海りんくうセンターはそういう協力会に貸すということになっていますけれども、まったく名前の入っていないセイホ工業は、そこで事務所を構えて仕事をしている。こんなおかしなことも実はないわけです。 なぜ、共和海建やセイホ工業をこれまでに優遇するのか、その辺のことも非常に、私は疑問に思っております。
時間がきましたのでもう一点だけ話させていただきたいと思います。そういう問題について、ぜひ、後で言いますけれども、知事は答弁をしていただきたいというふうに思います。
最後に、この水産会館というのが同じ地蔵浜にありますけれども、そこに漁業組合の大阪府漁連の会長の銅像が立っています。この銅像、その活動の一環だというふうに言われました。そうかもわかりません。しかし大阪府が、大阪府漁連に貸す時に、ちゃんと許可条件というのを出しています。そこには間違いなしに、たとえば事務所を建てるとか、製氷施設とか、或いは冷凍施設とか、荷揚げの場とか、荷捌きの場とか、倉庫だとか、ちゃんと使うようになっています。銅像を立ててもいいという、そういう許可にはなっておりません。それからを見れば、私は極めて不思議で、大阪府の土地にこんな銅像が立っているのは他にあるのか、その辺も是非答弁をしていただきたいというふうに思います。
まだまだ言いたいこともたくさんあります。BSEの問題についても非常に不真面目といいますか、本当におざなりの答弁で、真剣にこうした問題について答えようとはしていませんでした。私はやはり、こうした問題について、府民の疑惑に思っていること、また、新聞やマスコミなどに取り上げられた問題、そういうことについてもやっぱり責任をもって府は、調べていかなければならないと思います。
以上、いくつかの問題で再質問をさせていただきました。誠実に、真っ正面に受けとめて、わたしの今聞いたことについては、再度お答えをいただきたいというふうに思います。 以上で、第二回目の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
太田知事の再答弁
奥野議員からの再度の質問にお答え申し上げます。
まず、医療費助成制度につきまして、見直しを撤回せよということでございますけれども、この医療費助成制度のあり方というのは、この制度を取り巻く環境の変化、それから国の医療制度改革等、影響が見込まれるということ等の中で、今後とも持続可能な制度としてやっていくためにはどうしたらよいか、ということを市町村との共同研究によって進めているわけでございます。今般出ました報告書の考え方に沿って今後も十分に検討を進めていきたいと考えます。
次に、府立高校への空調機の導入に関しまして、まず学校教育法の第何条かというご質問ですが、これはちょうど教育長の方よりお答え申し上げます。
それから養護学校に対する空調機導入についても、ご質問がございましたけれども、養護学校の空調機導入に関しましては、教育委員会とも協議をしまして既にあります国庫補助制度も活用し、できるだけ速やかな空調機の整備に努めてまいります。
次に安威川ダムの問題ですけれども、安威川ダムはですね、取水と同じに治水対策も踏まえたこの事業でございます。それから取水については、将来の水需要と対応するとともに、水源の複数化を図る。危機管理をやる、という観点も重要であります。
なお、大阪臨海工業用水道企業団の水利権の取扱は、先ほども申し上げましたけれども、淀川における水源開発の中で調整が図られるように国等と協議をしてまいります。
それから関空二期埋め立て工事関連でいくつかご主張、ご意見、ご指摘、ご質問、ございましたけれども、まずですね、この埋め立て工事そのものは、先ほどの答弁でも申し上げましたように、関空用地造成会社が責任をもって進めているものでございますから、関空用地造成株式会社に対しては、これまで適時適切に報告を求めてまいりましたし、これからもそういたすことにしております。また、2期工事に関しては、出資者としてまた法令にてらして、これが適切に行われるように、今後とも指導していくことはいうまでもないことでございます。
また港湾施設の使用許可については大阪府港湾条例に基づいて適正に処理していく、これもいうまでもないことでございます。
いろいろな事実のご指摘等々、あったようでございますけれども、私どもとしては承知していないものも数多いわけでございまして、また、必要があれば適切な報告を求めていくということで、対処してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いを申し上げます。以上であります。
竹内脩教育長の答弁
空調機使用料の法的根拠についてお答え申し上げます。
空調機使用料につきましては、学校教育法第6条、並びにそれに関連いたします、地方自治法の使用料の規定に基づき徴収をするものでございます。
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