阿部府議団政調会長談話
 
素案の撤回を要求 
 "30人学級、希望者全員入学を"
 
 
 大阪府教育員会は25日、教育委員会会議を開き、「府立高等学校特色づくり・再編整備計画(全体計画)」(素案)を決定しました。同計画は1999年に始まった全日制普通科高校削減計画を工業高校や定時制高校にも広げるものです。8月には対象校など具体案を発表し、11月に決定します。多部制単位制(クリエイティブスクール)、定時制、工業高校は、03年度に一括して着手します。普通科は従来通り年次ごとに計画を発表し、実施します。
 期間は従来計画と同じ2008年度まで。普通科高校はすでに28校減らされましたが、6年間でさらに14校減らし、98年度117校あった普通科が75校になります。現行計画では、同一市町村内での統廃合でしたが、通学区域内の隣接する2つの市町村での統廃合をすすめるとしています。
 夜間定時制高校に通う生徒の60%が全日制を希望しているとして、多部制単位制高校を6校(既設1校を含む)を設置。それと一体として夜間定時制高校は29校を14校程度に半減するとしています。
 工業高校は工科高校に改称し、9校を再配置するとしています(現行12校)。学科を廃止し、専門科目のまとまりの「系」を設定。2学期制度の導入を図ります。
 「昼間の高校」の進学率93・9%、公私分担比率7対3、40人学級などを前提にしていますが、現在検討中の公私分担比率、通学区域などを変更した場合はさらに計画を見直すとしています。
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 日本共産党大阪府議団の阿部誠行政調会長は25日、大阪府教育委員会が新たな府立高校つぶしの全体計画(素案)を決定したことについて談話を発表しました。
 談話では、府教委が「教育改革プログラム」に基づき、10ヵ年計画で、普通科高校を統廃合し、「総合学科」「普通化総合選択制」「多部制単位制高校」まど「多様化・特色づくり」による学校間競争をあおり受験戦争をいっそう激化させてきたことを指摘。「全体計画」(素案)は、これまでの高校つぶしを定時制、工業高校にまで拡大し、いっそうの「多様化」をおしすすめ、学校の序列化、学校間格差を拡大するとともに、学区を拡大し、受験競争をさらに激化させるものであると批判しています。
 府民は生徒減少期こそすべての子どもにゆきとどいた教育の実現を求めていることをのべ、素案の撤回と、30人学級と高校進学希望者全員入学の実現、すべての生徒に主権者としてふさわしい基礎学力を身につけさせる教育の実現、全国一高い授業料の他府県並みへの引き下げと減免制度の充実、エアコン使用料徴収撤回など府民負担の軽減を求めています。




2003年6月26日付
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日本共産党大阪府議会議員団