大阪北部地震によって、重要文化財にも被害が出ています。日本共産党の石川たえ府議は２０日、大阪府吹田市の旧西尾家住宅を訪れ、被害の様子を聞き取りました。
　旧西尾家住宅は明治中期から昭和初期にかけて建築・整備され、関西における都市近郊の大型近代和風建築として貴重であるとして、２００９年に建物が国の重要文化財に指定されました。
　館長の赤松祐子さん（６４）によると、石灯籠が２基倒壊し、瓦が３カ所で崩落、外壁が１０カ所で剥落（はくらく）、室内で壁の剥落が４カ所あるとのことです。
　赤松さんは「旧西尾家住宅は地域住民が『残したい』どの思いで署名運動をして文化財に選定されたものです。文化庁の所有ではありますが、吹田市には管理団体として責任を持って補修してほしい」と話しました。
　石川府議は「震災の被害救済としても、府内の伝統建造物を守るためにも、補修していけるように議員団として頑張りたい」と述べました。
　大阪府教育庁文化財保護課によると、国に指定または登録されている府内の文化財のうち２９件が被害を受けており、そのうち重要文化財の建造物が９件被害を受けています。