大阪府知事太田房江様

2007年1月31日


日本共産党大阪府議会議員団


団 長 宮原 威

 

株式会社不二家のずさんな食品衛生管理に関する申し入れ


 1月19日、マスコミ各社において、株式会社不二家泉佐野工場で、シュークリームの賞味期限を偽装していたことやプリンを賞味期限の表示のない状態で埼玉工場に移送していたなどの事実が報道された。さらに、賞味期限切れの材料を使ったケーキなどを25万個製造したこと、同社泉佐野工場の製品回収基準が本社の基準と合致していないなどずさんな衛生管理が明らかになっている。これらは食の安全を脅かす重大な問題である。


 府として、事態の真相究明を行い、大阪で同じような事態を2度と起こさないために食品業界に対する指導と監視を強めることは緊急の課題となっている。


以上の立場から、以下7項目について申し入れを行うものである。





1、府民のいのちと健康、食の安全を守ることは府の責務である。今回の事態がなぜ起きたのか、原因の徹底糾明を行い、府民に明らかにされたい。また再発防止についても真剣に検討し、府民に公表されたい。


2、(株)不二家泉佐野工場では、独自の衛生管理基準を持ち自主管理を行っているとされているが、管理基準が同社の本社基準や府の指導指針と異なっていたり、基準そのものが無いなど次々と問題が露呈している。法的義務はないとはいえ、府として同社のマニアルを把握していなかったことは重大な問題である。府の指導責任を明確にされたい。


3、不二家など大手食品メーカーが、安全よりも企業の利益を最優先とする体質を改め、食の安全と府民の健康を守るという社会的責任を果たすよう指導する。


4、ハサップ承認施設を含め、大規模な食品製造施設については、定期的な監視だけでなく、抜き打ち検査を行うなど監視体制を強化する。当面、府内のおもな大規模食品製造施設についてマニアルの確認とともに全工程で緊急に監視を行う。


5、食品流通の大規模化、広域化に対応した生産から流通、販売まで一貫した指導・監視体制を確立すること。「緊急被害」情報の場合には一刻も早く情報を周知徹底するシステムをつくる。またメーカーが商品の自主回収を行った場合、及び回収を終了した時点で知事に申し出ることを義務づけ、知事はただちに府民に公表する。


6、食品衛生監視指導計画のあり方を見直し、きめ細かな指導監視ができるよう、専任の衛生監視員の増員をはかるなど体制を強化する。


7、予定されている「食の安全安心推進条例」で、府民参加による「食の安全安心審議会」(仮称)を設置する。


以 上