府議会委
"「経済回復顕著」と大企業優遇にいそしむ太田知事"
府民の暮らし・雇用は悪化
宮原府議が経済指標で指摘
太田房江知事は「アジアの中枢都市・大阪をめざす」として、関空2期事業や08年のサミット誘致、ベイエリアへの企業誘致のための優遇策の拡大などをすすめていますが、その根拠にしているのが「経済の回復が顕著」だということ。しかし、日本共産党の宮原たけし議員は18日の府議会総務常任委員会で、大阪経済の実態についての具体的データをもとに「実際は大企業の1人勝ちではないか。府民の暮らしや雇用は悪化している」と厳しく指摘しました。
全国より落ち込む
宮原議員は01年からはじまった「行財政計画」期間を中心に、各種の経済指標の動きを詳しく紹介し、第1に「府民の消費はかなり減っており、全国よりかなりひどい落ち込みだ」と指摘。大阪市の消費支出は01年が31万8782円だったのが、04年は28万1256円へと約12%減少。これは全国の減少率(1・3%)を大きく上回るもの。
04年にかけて可処分所得は全国で95・7%減なのにたいし、大阪市は81・7%に落ち込んでいます。個人府民税は01年度と比べ、約10%減っています。
第2に雇用面では、大阪府の完全失業率は7・2%(01年)から6・4%(04年)と改善しているものの、就業者数は421万2000人(01年)から416万2000人(04年)へと5万人減少。月18日以上働く常用雇用者数は342万6千人(00年)から317万6000人(03年)へと25万人減っていることから、宮原議員は「雇用情勢はむしろ悪化している」とのべました。
第3に、企業所得は4兆6520億円(00年)から6兆4600億円(03年)へ38・8%増える一方、雇用者報酬は22兆2750億円から19兆9969億円へ10・3%減少。全国では企業所得の伸びは8%で、雇用者報酬は4・4%の減で、大阪での社会的格差は、全国を上回る勢いで広がっています。
大企業の1人勝ち
一連のデータを示した宮原議員は、「大阪は大企業の1人勝ちであり、暮らしや雇用は悪化している」と強調。「行財政計画案(04年度版)」による生活保護の夏・冬一時金の廃止や府立高校授業料の減免制度改悪などをやめ、福祉医療助成制度の一部負担の軽減に取り組むことは、「府民の暮らしが深刻な中で、知事の政治家としての最小限の義務ではないか」と迫りました。
これにたいし太田知事は、「全国と比べ失業率は高いなど厳しい状況はあるが、暮らしの隅ずみまで景気回復がゆきわたり、安心して暮らせるよう、全力をあげる」と答えるにとどまりました。
太田知事が、景気回復の理由の1つに「中国向け輸出の拡大」をあげていることについて宮原議員は、「中国や東南アジアの市場が拡大する中で、国内経済が疲弊したままで、景気回復が起こりうる構造がある。それだけに国内経済、大阪経済の振興こそが必要」と力説。介護・保健・福祉・教育などで、若者や定年者などの雇用をつくりだすことや、既存のものづくりの集積を維持・拡大することを提案しました。