府議会委

業務再委託問題で質問

あべ誠行議員

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 質問するあべ府議

  日本共産党の阿部誠行府議は、5日開かれた府議会総務委員会で、大阪府の元幹部職員(昨年死去)が理事長を務めていた財団法人「大阪環境事業経営管理協会」(大阪市中央区)が、府と大阪市が100%出資する「大阪産業廃棄物処理公社」(大阪市中央区)から委託された事業を、この元幹部職員のファミリー企業に再委託していたことなどが発覚した問題をとりあげ、「典型的な癒着と利権の構造がある」として、その根絶を強く求めました。
 この元府幹部職員は、85年に府を退職、その後「大阪産業廃棄物処理公社」の専務理事に就任。88年に部落解放同盟大阪府企業連合会事務局長(当時)北口佳介氏が発起人代表となって設立された同協会に、昨年死亡するまで理事長を務めました。
 同公社は同協会の設立に2億6500万円を寄付。97年度〜02年度で約37億円分を同協会に業務委託しましたが、このうち全理事長のファミリー企業「コスモフィールド」に2億3000万円、「コスモ環境企画」に4億8000万円、この2社が加盟する「環境サイクル事業協同組合」に23億4000万円を再委託していました。
 同協会では理事9人中6人を府のOBと現職幹部が占め、総務省の「所轄官庁出身者の割合を3分の1を超えてはならない」とする指導監督基準に抵触。また、同協会主催の海外視察に、97年〜02年で府の幹部職員ら14人が格安料金で参加しており、あべ議員の調べでは、府として監督・指導する立場にある府環境整備室長(当時)が2000年11月にオーストラリアに7日間、10万円で参加していました。
 あべ議員は、「典型的な癒着と利権の構造がある」とのべ、「公社と協会の癒着をチェックできない背景には、協会が計画した海外視察に府の幹部職員などが業者に費用を負担してもらって参加している癒着関係がある」と指摘。不祥事があとを断たないなかで、府政・腐敗の根絶への府の対応をただしました。
 府総務部長は、「綱紀保持基本指針にもとづき、今後とも府民に疑惑を招く事態がおきないよう、注意を喚起していきたい」とのべました。
   



2003年3月6日付
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日本共産党大阪府議会議員団