「府政の危機」打開の方向示し前進
関西空港事業の抜本的転換へ奮闘
9月議会での日本共産党府会議員団 日本共産党府会議員団幹事長 塩谷としおさんに聞く
9月定例府議会が20日、閉会しました。今回の議会の特徴や日本共産党の論戦などについて、同党府議会議員団の塩谷としお幹事長に聞きました。
太田府政路線の矛盾鮮明になる
議会全体の特徴について聞かせてください。
塩谷 今議会では「産業再生プログラム」、「税制改革」素案、「市町村合併推進要綱」素案など、太田府政なりの「新しい大阪」をどうつくっていくかの方針が示されました。が、それらが太田府政を支える諸会派も含めて、必ずしも大きな賛同を得られた状況になく、現府政の路線に大きな矛盾が広がっています。
太田知事は開会日の演説で「大阪の危機」を強調しました。私はマスコミの取材に対して、「大阪の危機」は強調するが、「府民の危機」には何も触れていないとコメントしました。結局、太田府政の路線の危機は強調するが、深刻な不況や国の悪政から府民をいかに守るか、何一つ道筋を示せなかったということで、そこにいまの府政の危機の深刻さがあると思います。
これに対しわが党は代表質問でも「7つの大阪再生プラン」を示し、府民生括を守る方向を提起し、介護保険や福祉施策の拡充策をはじめ、環境保全や教育条件の改善策なども積極的に提案しました。そのなかで少子化時代における子育てサークルヘの府の援助について検討を確約させるなどの前進的成果を生むことができました。
関西空港の問題が大きな争点になりました。
関空問題では議会論戦リード
塩谷 はい。関空事業そのものが府財政を危機に追い込み、中小企業にも仕事をもたらさないなど大阪経済の落ち込みの要因になってきました。自民党は関空の経営問題に関連して「空港島の買い上げ」「大阪空港との経営一元化」などを要求し、太田知事は「そのことを含めて国に経営改善を要求する」と答弁しましたが、このこと自体が、関空会社の経営破たんを実証するものです。
知事与党の民主党も最終日の討論で「国の関空政策の大転換へ知事のリーダーシップ」を求める状況です。にもかかわらず太田府政が、二期事業や南ルートの無謀な計画に執着していることは容認でさません。
りんくうタウン問題でも他党の議員が「共産党が言っていた通りになりましたね」とわが党の議員に語っていましたが、大型開発優先に反対し、関空の「民活」方式を一貫して批判してきた日本共産党の主張の正しさを一層明瞭にしましたね。わが党は非常にタイムリーに関空問題の提言を発表しましたが、これを大いに広げて関空建設と事業の抜本的転換へ府民合意をつくるために奮闘したいと思います。
「税制改革」案の無責任姿勢追及
「税制改革」素案も大きな争点になりました。
塩谷 「税制改革」素案の目玉の一つは法人府民税の均等割部分の超過課税ですが、明確に賛意を示した会派は躍進(5人)だけで、太田府政には、大きなダメージだったと思います。
もう一つは府が外形標準課税の導入を国に求めている問題です。わが党は、導入にともなう中小企業への影響について試算もしないまま国に導入を求めるという無責任な府の姿勢を、神奈川県での試算例も示して徹底追及しました。
外形標準課税は通産省の研究会が詳細に検討して否定していますが、それは中小企業に深刻な影響を与えるからであると同時に、日本経済の活性化につながらないからなのです。この点では今後、経済団体との対話も進め、外形標準課税、消費税増税、所得税の課税最低限の引き下げなど、三点セットの増税攻撃を府民的に打ち破る大運動を広げたいと思います。
情報公開の趣旨から逸脱している
今議会では、府情報公開条例改正案が可決され、府議会の情報公開条例も成立しました。
塩谷 府情報公開条例の改正案には、かねてからわが党が主張してきた警察本部長と公安委員会を情報公開の対象とすることが盛り込まれました。そのこと自体は前進なのですが、改正案の内容は、府警本部長の恣意(しい)的な裁量で非開示権限を拡大する恐れがあるだけに、わが党は情報公開の本来のあり方から逸脱するものとして、反対しました。
府議会の情報公開では、これまで議会運営等検討委員会で、わが党は議会として独立した公開条例を持つべきだと主張してきました。今回、「会議の公開」を盛り込ませるなど、あるべき情報公開制度の実現へ成果をあげることができました。
財政や公共事業問題で論戦展開
最後に今後の府議団の活動について。
塩谷 間もなく始まる決算委員会では、府の財政問題や公共事業問題を改めて検証する論戦を展開したいと思います。来年の2月府議会で条例案が提案される法人府民税の超過課税案に対しては、わが党の積極的な対案も示していきたいと思います。
とくに関西空港や税制改革問題は国政と直結する課題です。参院選での日本共産党の躍進へ、これらの問題でわが党が果たしている役割を大いに語って頁献したいし、第22回党大会をめざす「大運動」でも先頭に立つ決意です。

2000・10・29日付
